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日記・コラム・つぶやき

2014年12月31日 (水)

2014年を振り返って

えー、歳月人を待たずと申しまして、なんと、前回のエントリーを書いてから、はや一年が経とうとしております。今年も一年を振り返ってデータとして纏めてみます。

[仕事]
勤務日数: 228日 (昨年比-1日。実働日数。休暇簿とは異なる。海外出張中は休日も実働。)
出張: 20回、78日間(昨年比+13日)。このうち海外は、ミャンマー(1/30-2/12、11/6-26の2回、35日間)、韓国(2/23-3/1、10/11-19の2回、16日間)、イタリア(7/8-13、6日日間)の57日間。
会議: 21回(職場の内外両方。出張とも一部重複している。)
打合せ: 90回(昨年比+30回。職場内。主に、知見の提供と意見を述べる仕事。)
来客: 8回(メーカー、メディア、官庁)
プレゼン: 3回。全て条約関係。

[休暇]
年休: 15日(うち代休が2日。通院等)
夏期休暇: 3日

[プライベート]
一周忌: 1回(父)
旅行: 1回
通院: 8回(このうち経過観察6回。予防接種など2回)
スーツケースの更新: 1回(ミャンマーから戻ってきたら鍵が壊れて開かなくなってしまったのでやむなく破壊。)

---

昨年も、「こうしてみると、出張の多い1年だった」と言っていたけれど今年はさらに13日も多く出張していた。勤務日数228日のうち78日は職場に居なかったことになる。なお、私の職場では海外出張中に国民の祝日があっても週末が移動日の場合も、代休措置はないので、計算上、勤務日数は+休暇の日数は通常の出勤日よりも多くなっている(はず)。

1-2月、ミャンマーのザガイン地方域、ナガ族自治区を訪問。正式な入域許可がでなかったので、本格的な遺伝資源の探索は行わず予備調査のみ。Homalin-Khamti区間の船旅は13時間程度の予定だったが、途中Khamtiにほど近い(通常の航行だとあと2時間くらい)ところで川船のエンジンが壊れて、川の上で一晩を開かす羽目になった。結局、修理はできず、別の船に乗り換えたのだけれど、目的地まで30時間も船に乗っていた(しかも、乗り換えた船の船賃もしっかり取られたorz)。

チンドウィン川で凍えながら見上げた降るような星空は今でも目に焼き付いている・・・とだけ言っておこう。

インド側のナガランドでは麺類は見かけなかったけれど、ミャンマー側ではカオソイが普通に食べられるし、その際に箸も使う。そのほかにも中国的な食文化の影響が色濃かった。

2-3月は、生物多様性条約ABS名古屋議定書の作業部会で韓国、ピョンチャンへ。会議場はスキーリゾートなんだけれど、会議場は会議場。無味乾燥です。2月末で既に雪は融けかけてくちゃぐちゃ。本当に冬季オリンピックができるのか、ちょっとね・・・という感じだった。なお、国際空港から会議場へのアクセスは高速バスで3.5時間。付いた頃にはすっかりくたびれていた。なんでソウルでやってくれないのかね(アフリカやヨーロッパからの参加者はもっと大変だったと思う)。

4月、前任の国際連携室長の定年に伴い、その後任になりました(でも補充はなし)。スタッフ全員が併任という何だかバーチャルな感じの組織はそのまま、仕事だけはそこそこある。今年から海外のジーンバンクとの連携強化にむけた新しいプロジェクト(PGRAsia)が始まったので、明らかに業務量は増えている(でも補充はなし)。

5-6月、ABS名古屋議定書の国内措置についての議論が少しずつ形になってきている・・・けれど遅いこと。

PGRAsiaプロジェクトのキックオフがこの時期。

7月、FAOの遺伝資源委員会の作業部会の支援のためローマへ。・・・考えてみると、ジーンバンクに来てからと言うもの先進国への出張は初めてだった。行ってみると、各国から人が集まる世界一の観光都市だけあって、ほぼ英語で用が足りるし、交通機関の行き先表示も必ずと言って良いくらい英語で書いてある。街中に物乞いはあまり居ないし、バスや地下鉄に乗るにも特に苦労はない。地下鉄はスリが多いと聞いていたたけれど、ニューデリーの駅前から見ればどうと言うことはない(悪いものを見過ぎてきたのかもしれないが)。帰国当日の朝、コロッセオとカラカラ大浴場、フォロロマーノだけは駆け足で見てきたけれど、会議のための出張なので致し方なし。

8-9月、父の一周忌。あれから一年かと思いつつも、あまりに忙しいので、もう何年も経ったかのようにさえ思えてしまう。その一方で、日頃離れて暮らしていた人は亡くなっても、ふとどこかで生きているような気がしてしまう。不思議なものだ。

PGRAsia プロジェクト出迎える研修生の招へい手続きがこの時期。書類仕事の多いこと。

10月、生物多様性条約COP-12で再び韓国、ピョンチャンへ。前回は会議場が小さいなあ、と思っていたら仮設テントでの会議になった。めちゃくちゃ寒かった。ノルウェー政府のスタッフが会議場でダウンウエアを着ていたくらい(!)。前半、風邪を引いて微熱があってちょっと辛かった。会期中に、ABS名古屋議定書が発効。最初の締約国会合が開かれ、今後の条約のロードマップの検討が始まった。
これで間違いなく、遺伝資源の国際的な交流はより一層、難しい時代を迎えることになる(条約の意図はそうではないんだけどね)。

11月、科研費による探索のため、再度ミャンマーのザガイン地方域、ナガ族自治区を訪問。今回は、共同研究の申し合わせが成立したので正式の入域許可が出た。探索についてはここであまりは触れないけれど、ナガ族の人々は標高1300-1500mくらいの急傾斜地で焼き畑による陸稲を中心とした農耕を行っていた。イネの品種は村ごとに4-5品種はあり、一箇所の畑に15-20種類の作物が同時に栽培されていた。生産性はあまり高くないが、そのかわりin putも極少ない持続的な営農スタイルであった。経済的に豊かになるのは難しいけれど、色々な食物を食べるには困らないだけの生産がある。傍目で見ている無責任な外国人としてはその農耕文化を長く継承して欲しいと願うが、彼らにも豊かになる権利はある。

12月、恒例のNIASオープン・カレッジの講義など。結構好評だったこの公開講座も、もう一年は続くと思うが、その先はわからない。今後、機構統合が予定されているので、その結果如何。

NBRPは来年度から運営組織が変わるとのこと。どうなっていくのか若干不安ではある。

皆様はどんな1年でしたか? では皆様、輝かしい2015年をお迎え下さい

※ 来年は、もう少し何か書けると良いなぁ・・・。

2013年12月31日 (火)

2013年を振り返って

年末になってやっと1年を振り返る気になったので今年経験したことをあれこれデータとして纏めてみる。

[仕事]
勤務日数: 229日 (実働日数。休暇簿とは異なる。海外出張中は休日も実働。)
出張: 28回、65日間。このうち海外は、インド(1/31-2/15、16日間)、ペルー(8/31-9/9、10日間)、オマーン(9/21-9/30、10日日間)。
会議: 31回(職場の内外両方。出張とも一部重複している。)
打合せ: 60回(職場内。主に、知見の提供と意見を述べる仕事。)
来客: 9回(メーカー、メディア、官庁)
プレゼン: 5回。このうち条約関係は4回。
併任先の変更: 7月1日、多様性活用研究ユニットからジーンバンク事業推進室へ。

[休暇]
年休: 14日(看取り・通院等)
夏期休暇: 3日
忌引き: 3日

[プライベート]
葬儀: 2回(父の葬儀(8月23日死去、8月27日葬儀)、社葬)
旅行: 1回(葬儀のための移動は含まない)
通院: 8回(このうち経過観察6回)
住宅の定期点検: 1回
車検: 1回
自動車のリコール: 1回
タブレットPCの初期不良: 1回
スマホの機種変更: 1回
デジカメの修理: 1回
スーツケースの修理: 1回(インドで壊されたんだよね。)

---
 こうしてみると、出張の多い1年だった。勤務日数の1/3弱は職場に居なかったことになる。全出張65日のうち、36日は海外だが同じ職場にはもっと海外出張の多い人も居る。

 1-2月のインド出張は東北インド山岳地帯(アッサム州、メガラヤ州、ナガランド州)の現地訪問。標高差の大きな地域で、低地では米、バナナ、高地ではトマト、ブロッコリー、キャベツといった換金野菜と自給用のジャガイモを作っていた。メガラヤ州、ナガランド州ではキリスト教徒も多く、日曜日は盛装(正装というよりは盛装)して教会で礼拝、マーケットでは牛肉を普通に売っているというインドらしくないインドの一面を見ることができた。一方、現地の人達御用達の市場に行くと体長1.2mくらいのムササビを吊したもの、バンブーワームや蜂の子という昆虫、麻袋から顔だけ出してあきらめきった視線を向けてくるイヌなどタンパク質の入手が難しい地域らしい個性的な食材も売られていた。

 ナガランド州は数年前まで外国人の立ち入りが規制されていたが、最近では規制を緩めてきており新しいホテルも次々と建てられている。なお、州内の大きな都市であるコヒマは第二次大戦の激戦地であり、インパール作戦で命を落とした多くの戦没者の眠る墓地がある。英国、インドの将兵の墓とともに、日本人の墓もあるという。私達が訪問した日は日曜日で墓地が閉じられていたので門の前で合掌した。

 3-4月は比較的落ち着いていたものの、新しい種子増殖温室と設備更新する種子庫の仕様策定と積算・設計のお手伝い。業務量は多い割に積み上がるものが少ないので、積み木崩し的なお仕事(このあと関連の打合せが毎月定例になる)。その上、車のリコールですと・・・メンタルなダメージ!あとは、ITPGR地方説明会の質疑応答のための補助(出張)。

 5月はほぼITPGR関係の文献調査。以前から続けていた条約の各条の理解のため国連機関の作成した資料の渉猟。比較的平穏ではあったけれど、新しいプロジェクトの事業内容の企画や応募資料作成がこの時期。複数年度のプロジェクトだとマスタープランを作って各年次にブレークダウンする方式で計画できるけれど、単年度のプロジェクトだと各年度毎の成果目標(単なる業務終了の目安ではない)が要るので、企画段階でも実行段階でも負荷が大きい。

 6-7月はITPGR批准に向けた準備段階。農業生物資源ジーンバンクも日本のITPGR加盟にあたり、条約に準拠した配布体制を整えるために配布規程の見直しが必要。同時に、組織全体としてITPGR準拠体制の整備に向けた作業に突入。という訳で、7月1日から併任先の変更。これに伴って定例の打合せが増加。5月に買ったXperia tablet Zがいきなり動かなくなって修理のために送り返したのも6月だった。orz

 身内に病人が居る場合、こういう出張の多い勤務状況だと色々気がかりなことが多かった。ここで「多かった」と過去形で書いたのは亡くなったからだ。

 8月下旬に父の容態が良くないと聞き、海外出張中に亡くなっては心残りなので面会に行った。4日後に父は死去、月末に葬儀。あらかじめ出張が決まっていたとは言え、葬儀が終わって落ち着くまもなく8/31-9/9の日程でペルー出張。戻ってきて次の出張準備をして、9/21-30までオマーン出張。故人を悼む時間も無いのが悲しいが、忙しいと落ち込んでいる暇もない。2013年の9月は多分、4日くらいしか出勤していない。

 ペルー出張は、主に遺伝資源研究の状況把握と遺伝資源に関するアクセスと利益配分に関わる国内制度の整備状況の調査。この件についてあまり詳しくは書けないが、ペルーは国内で高等教育を行う能力があまり高くないのと、その割に海外に留学する人も多くないところが広い意味での学術的なインフラを整備する上でのボトルネックになっていようだ。大学や国際研究機関でも英語がほとんど通じない。

 国際会議での南米諸国の振る舞いなどとあれこれ併せて考えてみると、旧スペイン領の国同士の間の行き来や国同士の対話に於いてはほぼスペイン語で用が足りるし、国内の少数民族の間の国内での共通言語の役割も -丁度インドやマレーシアにおける英語のように- スペイン語が担っているようである。つまり、今なおスペイン語がかなり広い地域の共通言語であるのと、多民族の共通言語でもあることから、ペルーでは英語を学習する必然性があまり高くないと考えられてきたのかもしれない(ある意味、日本もこれに近いかもね)。

 オマーン出張の目的は、食糧・農業植物遺伝資源条約(ITPGR)の理事会の傍聴など。日本がITPGRに正式加盟する目前の理事会。会議そのものの話は書きません。通訳の案配、ワーキングドキュメントの整備の速さ(というか遅い)、議事の仕切り方(事務局の整理があまり宜しくない)、事務局スタッフの年齢構成(シニアスタッフがあまり居なくて皆若い)など幾つかの点から推論できることは、この条約はあまり運転資金が潤沢ではないか、条約の下に運営される会議間の資金配分があまり宜しくないかのどちらかであろうと考えられた。一方、ホスト国のオマーン政府のホスピタリティーは高度。会場のリゾ-トホテルはスルタンの居城のように豪華絢爛(まあ、そんなところには間違っても泊まれない)。しかも政府の無償提供の食事はとても上質。

 首都マスカットの街中は、多くの場所で芝と樹木が植えられ、灌水装置が整備されており公園のよう。砂漠の中の町にふんだんに真水を撒いていた。石油の輸出に依存してのことなのだろうけれど、社会の持続性と言う点から見てどうなの?という印象をうけた。ちなみに、街で働いている労働者にはとにかくインド人が多かった。アラビア海をはさんでインドとは隣国なのだ。ホテルのコック、ポーター、ウエイター、ベルボーイ、支配人、道路工事の労働者はほぼインド人ばかり。街のあちこちに小さなインド人街もあった。英語は話せるけれど、専門性の高いスキルを持たないグローバル人材のワールドワイドな働き方ってこういうものなのだろうな。なお、タクシー運転手の多くはオマーン人だった。簡単な見分け方は、酷暑の中を歩いているのはインド人で、民族衣装を着て車で移動しているのは大体オマーン人。
 ともあれ、9月は疲れた。

 10月は海外13ヶ国から若手の研修生を受け入れて1ヶ月間のジーンバンクの運営に必要な技術の研修+各国のITPGRのフォーカル・パーソンを迎えての条約への理解増進と国内制度整備に関する3日間のワークショップ。レポートはこちら
(写真の中の頭の白いのが私です。)

 参加者からは長い研修を、という要望も多かったけれどこのくらいで丁度良いでしょう。長すぎたと感じるよりは短く感じる方がいいでしょう。それは研修が充実していた証拠でもあります。5-6ヶ月の研修であれば、10名程度なら通常業務の一部に参加して頂く方法もあるのだけれど、1ヶ月のコースだと、そのための特別な準備が要るので研修生の人数に関係なくこのくらいが限界。

 11月はプレゼン月間。生物遺伝資源委員会のあとの会合でITPGRへの対応の説明、職場幹部向けのITPGRに向けた体制整備の必要性と進捗状況についてのプレゼンと、ITPGRとCBDについての一般向け110分の講義。重複する部分はあるけれど、資料の使い回しがあまり効かないので作り直し。

 12月は配布規程改正の大詰め&毎週の日帰り出張+最終日27日はNBRPオオムギの運営委員会で倉敷に出張。12月は予定表の登録件数が比較的少なかったのでまずまず平穏。

 皆様はどんな1年でしたか? では皆様、輝かしい2014年をお迎え下さい。

2013年4月 1日 (月)

サクラは咲くか、愛宕山

[2013年のエイプリル・フール]

四月でございます。西日本から関東にかけてはすっかり春。花の季節になりました。
この時候になると、ちょいちょい上方落語「愛宕山」の春先の京都市郊外の風景描写を思い出します。ムギの出穂の始まりとナタネの開花期が織り込まれている季節の描写は、うららかな春の一日を想像させます。

(参考)http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakugo14.htm

 何しろ春先でございます、空にはヒバリがチィチィとさえずっていようか、野には陽炎が燃えていようかという。  遠山に霞みがたなびいてレンゲ・タンポポの花盛り。麦が青々と伸びた中を菜種の花が彩っていよぉといぅ本陽気

昔は京都市の西の方にも、こんな農村風景が広がっていたんでしょうね。今はどうなっているのかよく知りませんが。

さて、この「愛宕山」という上方落語には、実は桜は登場しません。では、愛宕山に桜が無いのかというとそういう訳でもありません。多分、標高が高い分、平地でムギやナタネが咲いている時期にサクラはまだ咲いていないことが多いからでしょう。
ためしにGoogle earthで愛宕山あたりの標高を調べてみると、頂上で924 m、神社のあたりで870 m程です。三合目の茶屋跡で標高400 m程でしょうか。さらに、愛宕山の近くの嵐山辺り(展望台で標高155 mなので、サクラのあるあたりはそれ以下)のサクラの開花時期をGoogleで調べてみると、4月上中旬頃とあります。

気温減率は、100 mで0.65℃ほど。高度が上がれば気温は下がります。愛宕山の茶屋あたりと麓の嵐山あたりの標高差は200 mと仮定すると平均気温で1.3℃ほどの違いになります。その温度差で、どれ程開花が遅れるでしょうか?

そこで、この温度差を気象庁のサクラ(ソメイヨシノ)の開花予想の計算式に代入すると、開花は概ね5月上旬頃となり、平地とはかなり状況が違うことが推定されます。

なるほど、平地でナタネが咲いていても山のサクラはもっと後だったのですね。落語にも登場しない訳です。

(サクラの開花予想)http://www.data.jma.go.jp/sakura/data/cb/sakura.html



※ 今日はエイプリルフール。結構嘘が入ってます。

2011年3月13日 (日)

(メモ) 東北地方太平洋沖地震 その3

 地震発生(3月11日14時46分)から、2日と6時間ほどが経過した。ニュースになりにくい身辺の出来事を記録しておく。

 地震発生当日、つくば市では震度6弱との情報だったので、勤務時間が終わった時点ですぐにも帰って住居の状態を確認したかったのだが、職場の組換え生物関係や化学物質関係、電力の供給等を確認するまで帰れず。結局、私の関連する部分では、特にこれらのアクシデントは発生していなかった。ありがたい。

 19時頃帰宅。嫁さんはまだ帰宅しておらず、台所の食器棚をまず確認。ガラス器、陶磁器の破損はなし。食器棚の扉は開いておらず、扉の内側でグラスがひっくり返っていたが、発泡ポリエチレンシートを敷いてあったので破損は免れた。引き出しも全く開放されていなかった。

# 食器棚の製造元である綾野製作所、あなたたちは偉い!良い仕事をしてくれました。扉も引き出しも、しっかりその役割を果たしました。震度6弱でも、私たちの食器は一つたりと割れていませんでした。深く感謝いたします。良いものは安くない。でも、良いものはいい。

 ただ、作り付けのサイドボードに載せてあった液晶テレビが床に落ちていたのは残念。でも、床に傷は付いたけど、テレビは破損はしていなかったので良しとしよう。

 気をよくして書斎へ。書棚に若干乱暴に積んでいた本が十数冊床に落ちていたが、書棚は一切転倒していなかった。建築の際に床下の根太を通常の二倍の密度で設置して床の撓みをおさえておいた。また、書棚の下に転倒防止の樹脂素材をかまして転倒防止金具で壁に固定していたのが有効に働いたようだ。パソコンのモニターが少しかしいでいたが、パソコン本体も無事。大きな問題はなかった。

# 書斎にある7架の本棚の製造元である藤代の小島工芸、あなたたちは偉い!良い仕事をしてくれました。震度6弱の地震のゆれでも扉は開放せず、相当の重量物の乗った棚板(厚さ24mm、MDFベタ芯)も撓むことなく、しっかりその役割を果たしました。深く感謝いたします。良いものはいい。しかも、まとめて購入した際には何も言わなかったのに、少なからず値引きをしてくださいました。

 2Fに上がると、小さなアロエの鉢物がテーブルから落ちて、床の上に砂をぶちまけていた。まあ、このくらいで済めば仕方ない。回収して砂を詰め直して復元。掃除機とモップをかけて、現状復帰。・・・というところで嫁さんが帰ってきた。19時40分頃だろうか。

 風呂場に回ると、シャンプーのボトルが散乱していた。I社の収納は扉が開きやすいらしい。割れ物を置かないように気をつけよう。ここの片付けは嫁さんに任せた。

 台所に戻って断水していないかどうか確認。水は出ているのだが、念のため鍋二つに十数 Lくみ置き。これで飲料水と食事だけなら数日はしのげる。もし断水したらトイレの水洗はあきらめるほかない。

 その後、NHKのニュースを聞きながら、ネットで情報収集。東日本の広範囲を襲った恐るべき惨状に言葉を失う。Twitterは情報が早い。まあ、精度には気をつけないとチェーンメールまがいのデマも飛び交っている。つくば市のサイトはこの時点ではまだつながった。

---

 現状、Twitterによれば時限給水は行われている様だが、つくば市の広い範囲でほぼ断水している。つくば市のサイトはアクセスが集中しているためかつながらないので、情報が断片的になるもののTwitterの方が便利だ。様々な情報によると茨城県の浄水場か関連施設で漏水事故が起こっているため送水を制限しているらしい。

 確認のため茨城県のサイトを見に行ったが、こちらは簡単につながる。つながるはずだ。ライフラインに関する情報がほとんどない。水道被害状況のPDFはあって、どこの市町村が断水しているかはわかるが、それは住民には自明であって役に立つ情報ではない。それは誰のための情報なのか解らない。必要な情報は、どこで故障があり、復旧作業が行われていて、復旧の見通しはどうなのか、なのだ。

2011年3月12日 (土)

(メモ) 東北地方太平洋沖地震 その2

前のエントリーで、

 一方、原子力安全・保安院の発表では1号機周辺のモニタリングでセシウムが検出されたとのこと。核燃料棒自体はウラン235でできているが、セシウ ム137はその核分裂産物。燃料棒の被覆管が何らかの原因で破損した場合には、セシウム137が冷却水と直接接触して溶け出す可能性がある。

 ただし、セシウム137の検出量がわずかであれば、大規模な燃料棒の破損によるメルトダウンに直結する可能性は高くないと考えられる。今後の見通しは不明確だが、冷静に見守りたい。このまま微量であって欲しい。

と書いたが、福島第1原発1号機の建屋が「何らかの爆発的事象」で破損した模様(15:36-16:00)。原子炉圧力容器の建屋か、タービン建屋かは不明とのこと。

 いずれにしても、圧力容器やそれに直結した一次冷却水配管にひびが入ってゆっくり圧が抜けたという状況ではない(圧力容器内の圧力は安定しているとのことなので)。もし、急な圧力上昇によって圧力容器や配管の急速な破壊が起こって一気に水蒸気が解放されたことによる一種の水蒸気爆発なら、それはシビアアクシデントにあたるだろうが、その後では圧力容器内の圧力が下がるはずだ。

 圧力が高いままであるとすれば、圧力容器は破損していないか最小限の破損であり、かつ、今なお相応の温度の熱源が原子炉内にあることになり、しばらくの間は水蒸気の放出に伴う放射性物質の環境放出は継続的に懸念される。

 炉心溶融の進行が先か、冷却水注入による冷却が先か、二次災害に進展しないことを祈る。作業に当たっている方々はしばらくの間緊張が強いられることだろう。頑張っていただきたい。

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NPO法人ジャパン・プラットフォームによる「東北地方太平洋沖地震」の被災者救援が始まります。クレジットカード募金が始まりました。

(メモ) 東北地方太平洋沖地震 その1

2011年 3月11日、14時46分、「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」が発生した。気象庁の発表を中心に、記録のためこのエントリーを残す。

3月11日16時発表: 14時46分頃、地震発生。マグニチュード8.4(暫定値)、震源地は三陸沖(牡鹿半島の東南東、約130km付近)、深さ約10km(速報値)。15:30には釜石で4m以上の津波を観測。

 16時30分発表: 平成23年3月11日14時46分頃に三陸沖で発生した地震について、気象庁はこの地震を「平成23年(2011年)東北地方太平洋沖地震」と命名。また、英語名称は「The 2011 off the Pacific coast of Tohoku Earthquake」と命名。

 17 時30 分発表: 気象庁、地震の規模をマグニチュード8.4から8.8に訂正。

 22 時00 分発表: 日本各地で津波を観測。

3月13日12時55分発表: 今回の地震について、詳細に解析した結果、地震の規模(マグニチュード)を、8.8から、9.0 に修正(第15報)。(13日20時54分追加の情報)

 三陸海岸など太平洋岸で津波の被害が甚大である。ニュース映像では、入り江に面した海岸付近で建物の3階バルコニーに漂着物がたまった映像が放送されていた。場所によっては津波の高さは10 mを超えていたのではないだろうか。

 また、M7.0以上の大きな余震が続発している。

 地震自体の規模は、日本の観測史上最大。有史以来の記録的地震の推定値と比較しても4-500年に一度あるいは、それ以下の出現頻度と考えて良いだろう。

Yoshin

 人的被害は、「警察庁の12日午前11時半現在のまとめによると、死者が413人、行方不明者784人、負傷者1128人で、避難住民は約21万人」。だが、これは途中経過であるため最終的な被害はさらに拡大するとみて間違いない。

 今回の地震は大規模で震源の範囲も広いことから、各地の電気・ガス・水道などのインフラや生産設備への広範な影響が懸念される。

 東京電力福島第一原子力発電所、福島第二原子力発電所は緊急停止した。停止できたまではよいが、福島第一原発1号機では冷却水の循環システムと緊急炉心冷却システム が故障停止したため、冷却水の水位が下がり炉心の一部の冷却ができない状態が続いている(漏水の疑いもある)。読売新聞より。

圧力を下げる作業が行われる同原発1号機では、施設内の中央制御室の放射線量は、通常の1000倍に達している。現時点では放射線量は少なく、燃料の損傷を示すような異常は検知されていない。すぐに炉心溶融につながる最悪の事態(過酷事故)に発展はしないものの、放射性物質の漏えいの原因につながるような 内圧の上昇、何らかの燃料棒の損傷や異変が起きている可能性がある。

 一方、原子力安全・保安院の発表では1号機周辺のモニタリングでセシウムが検出されたとのこと。核燃料棒自体はウラン235でできているが、セシウム137はその核分裂産物。燃料棒の被覆管が何らかの原因で破損した場合には、セシウム137が冷却水と直接接触して溶け出す可能性がある。

 ただし、セシウム137の検出量がわずかであれば、大規模な燃料棒の破損によるメルトダウンに直結する可能性は高くないと考えられる。今後の見通しは不明確だが、冷静に見守りたい。このまま微量であって欲しい。

 東北地方では広範囲な停電や断水が起こっている模様。共同通信より。

東北で計約410万戸が停電 断水は100万戸以上

 東日本大震災の影響のため、東北、関東地方は12日正午の段階で計約510万戸が停電。うち東北電力管内では11日に引き続き計約 410万戸が停電している。東北電力は、安全確認ができ 厚生労働省水道課によると、宮城、岩手、茨城の3県を中心に北海道から愛知県まで広範囲にわたっ て、少なくとも16都道県の100万戸以上で断水している。た地域から復旧を急ピッチで進めているが、被害が大きく、見通しは立っていない。

 ガスや水道も、地震で大きな被害を受けた東北地方を中心に、広範囲で供給が止まっている。

 東北電力によると、宮城(約138万戸)、青森(約79万戸)、岩手(約75万戸)、秋田(約53万戸)の4県は停電の範囲が全域にわたり、山形県でもほぼ全域の約45万戸、福島県は約19万戸が停電となっている。

 東京電力によると、関東地方では一部地域で復旧作業が進んでいるが、茨城県(約64万戸)、栃木県(約21万戸)、千葉県(約13万戸)など計約100万戸は停電が続いている。東京、群馬、埼玉、山梨、静岡の5都県は全域で復旧している。

 原子力安全・保安院ガス安全課などによると、ガス製造工場の浸水などのため、仙台市や周辺自治体の計約36万戸でガスの供給がストップするなど、少なくとも青森、宮城、岩手、福島、茨城、埼玉、千葉、神奈川の8県の計47万戸で都市ガスの供給が止まっている。

 仙台市ガス局の職員は「ガス漏れの通報も相次いでいる」と話した。

 青森県八戸市の八戸ガスによると、12日中にタンク内のガスがなくなるため、都市ガス供給が停止。八戸市内の約1万6千戸に影響する見通し。都市ガスを製造するための天然ガスが設備の被災で供給できないという。製造再開のめどはたっていない。(共同通信)

 まだ気温が低いので、被災者の健康維持には電力や暖房は必須。ライフラインの復旧のため関係者の奮起を期待します。

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2010年12月31日 (金)

さよなら2010年

振り返れば2010年もあと数時間。毎年色々な出来事がある。今年も例外ではない。世の中の動きについては読売新聞社の今年の10大ニュースをクリップしておこう。
読者の選んだ10大ニュースより

  1. 尖閣諸島沖で中国漁船が海保巡視船と衝突、海上保安官が撮影ビデオを流出
  2. ノーベル化学賞に根岸氏、鈴木氏
  3. 宮崎で「口蹄疫」発生
  4. 113年間で最も暑い夏、気象庁発表
  5. 鳩山首相退陣、後継に菅副総理・財務相
  6. 小惑星探査機「はやぶさ」帰還
  7. 参院選で民主大敗
  8. 野球賭博関与で琴光喜ら解雇
  9. 郵便不正事件の押収証拠改ざんで大阪地検特捜検事を逮捕、村木元局長の無罪確定
  10. サッカーW杯、日本は決勝T進出

まあ、こんなものかな。個人的には8-10はあまり感じ入るところはない。
 ちなみに、Natureでは読者が最もクリックした記事Top 10を発表している。科学界のNewsのNews top 10といっても良いだろう。

  1. Antimatter held for questioning 17 November 2010
  2. Cold empties Bolivian rivers of fish 27 August 2010
  3. Scientists supersize quantum mechanics 17 March 2010
  4. Research integrity: Sabotage! 29 September 2010
  5. Space tourism to accelerate climate change 22 October 2010
  6. Ecology: A world without mosquitoes 21 July 2010
  7. A solar salamander 30 July 2010
  8. No evidence of time before Big Bang10 December 2010
  9. Arsenic-eating microbe may redefine chemistry of life 2 December 2010
  10. Call me Leviathan melvillei  30 June 2010

各分野まぜこぜなので、あー、あったあったというニュースもあれば全く気付かずにスルーしてしまったものもある。7位の"A solar salamander"なんて、単細胞の緑藻がサンショウウオ(両生類)の細胞内に共生するという、葉緑体を持つウミウシもびっくりな話だが今日まで気づかなかった。

At a presentation on 28 July at the Ninth International Congress of Vertebrate Morphology in Punta del Este, Uruguay, Kerney reported that these algae are, in fact, commonly located inside cells all over the spotted salamander's body. Moreover, there are signs that intracellular algae may be directly providing the products of photosynthesis — oxygen and carbohydrate — to the salamander cells that encapsulate them.   

サンショウウオが細胞内共生する藻類から酸素と炭水化物をもらっているのだそうだ。もう何と言ってよいやら。

すっかりたまげたところで、そろそろ年越しそばを茹でなくてはいけない時間になってきた。では皆様良いお年をお迎えください。

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2010年11月23日 (火)

種は生物多様性を表す単位になりうるのか

 このエントリーで私が言いたいことの要約

 私はこの世に「種」があることを疑わないけれども、「種の総数」を数えられるとは信じていない。だから、その総数の変化量を時間で微分した「種の絶滅速度」も測れるとは信じていない。

 三中信宏著 「分類思考の世界」(978-4062880145)を読み終えたところ。

 今年は生物多様性年ということで、世界的に生物多様性が脚光を浴びているらしく、ニュースでは「種の絶滅速度」がいや増していると報じられている。しかし、本書では、その”種”の同定、分類を担う分類学者が今や絶滅の危機に瀕していると警鐘を鳴らしている。

# まあ、分類学で飯を食うのが難しい昨今、さもありなん。

 一方で、本書は、生物”種”というものが実在するものか、そして”種”をいかに定義すればよいかという長い議論の果ての現時点でのスナップショットを垣間見せてくれる。そのありようを端的にいえば、

誰が何と言おうが、「種」はここにある。たとえ進化しようが、系譜でつながろうが、そんなことはたいした問題ではない。「愛」の前には不可能ということばはないに等しい。
 「愛とは何か」という問題を解決することに何か意味があるだろうか。「愛」がそこにあればそれで十分ではないか。「種」はわれわれにつねに寄り添い、われわれを導く。そして、「種問題」は解かれることのない謎のまま、われわれとともに永遠にあり続ける。「種」は「愛」にほかならない。

 我々は自分の脳という装置から自由になりえない。眼球という装置を通さずに世界を見ることができないのと同様、脳を通さずに画像情報を”理解する”ことはできない。我々の心の内にしかないという点で「種」も「愛」も変わるところはない。そしてそのいずれからも我々は自由になることはできない・・・ということなのだろう。

 それは、よくわかる。古典的な植物分類は表現型のパターンで種を分類する。言いかえれば、複数の形質からなるカテゴリー変数のマトリックスで定義した多次元空間上の格子点に個々の生物を落とし込むという作業を通じて分類する。既存の格子点で足りなければ新しい格子点を作る。・・・この作業には種が生成してきた際の系統関係は直接は関係しない。

 ゲノム解析が現実のものとなったこの時代に、生物学をかじった人間であれば、表現型を支配する遺伝子の存在を疑わないだろう。表現型で分類するという行為は間接的には、それを支配する遺伝子を予測して分類する ‐ 必ずしもその精度はよくないが - ということでもあるのだ。そういう意味では間接的には、あまり精度はよくないけれども系統関係を反映することになる。だが、その手法は”系統関係をどこまで下れば別種になるのか”という問題に答えを与えない。Operational Taxonomic Unit(OTU)は、OTUでしかないのだ。分子生物学的な手法で観測精度が上がったところで、その事情はほとんど変わらない。養老孟司が肉体のどの部分から肛門が始まって、どの部分までをいうのかは定義できないが、これですと言って切りだして見せることはできる、という意味のことを書いていたと思うが事情はそれと似ている。

 これまでのヒトの歴史上、”種”が如何なものであれ、それによって物質世界に対する影響は特になかったように思う。だが、今や”種”の多様性は国際条約で保全すべき対象の一つの要素である。各国は、生物多様性の保全に努める義務を負い、”種”の多様性を守ることになっている。しかし、ここでも”絶滅危惧種はこれです”、と具体的な生き物を示すことはできるのだが、集合的な扱いは非常に難しい。「種の絶滅速度」とは、実はそういうよくわからない母数に基づいた議論なのだ。

 手短にもう一度言うと、私はこの世に「愛」があることを疑わないけれども、「愛の総量」を計量できるとは信じていない。それと同じように、私はこの世に「種」があることを疑わないけれども、「種の総数」を数えられるとは信じていない。だから、その総数の変化量を時間で微分した「種の絶滅速度」も測れるとは信じていない。

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2010年8月30日 (月)

飲む虫除け剤?

こんなニュースが。産経ニュースより。

飲む虫よけ剤商品化? マウス実験で効果確認

2010.8.27 00:07

 蚊が嫌うかんきつ系の香料を飲むと成分が毛穴から発散し、蚊が寄りつかなくなる効果があることを、第一三共ヘルスケア(東京都)がマウス実験で確認した。血を吸われる回数は最大で5分の1に減少。同社は内服用虫よけ剤としての商品化を視野に特許を出願した。同社によると、内服タイプの虫よけ剤は「聞いたことがない」という。

 実験では、食品添加物として用いられる数種類のかんきつ系香料をマウスに投与。最も効果が高かったのはシトラールで、投与から1時間後の観察では、5分間に雌のシマカが皮膚にとまる回数は約4分の1に、血を吸う回数は約5分の1に減った。投与量は体重50キロの人に換算すると数~数十ミリグラムに相当し、飲み薬として非現実的な量ではない。

 同社は「体全体をすきなくバリアできる」とメリットを強調。研究開発部の塙(はなわ)雅明企画グループ長は「商品化するなら、安全性や効能で相当な証拠をそろえる必要がある」と話し、実際に開発に着手するかどうかは反響をみて慎重に判断したい考えだ。

 蚊は動物や人の間で感染症ウイルスを媒介する。地球温暖化による熱帯の蚊の北上も懸念され、今回の香料を家畜の飼料に添加し、感染症拡大を抑えるなどの利用も考えられるという。
 "シトラール"と総称されている香料には、物質としては立体構造が異なる異性体としてゲラニアール (geranial) とネラール (neral)の2種類があるようだ(Wikipediaより)。食品添加物としては”シトラール”という名称で指定添加物リスト(規則別表第1)に掲載されている。となると、毒性は評価済みで、ADIも設定されているのだろうと調べてみると、グループADI(多分、複数の化合物の混合物としてのADI)が0-0.5 (mg/kg bw/day)とされている。
 体重50kgのヒトであれば、ADIの上限は25 mg/day
になる。薬として投与する場合でも記事によれば「数~数十ミリグラム」とのことなので、ADIとほぼ同じオーダーであり、おそらくNOAEL(無作用量)の1/100くらいで毒性はまず見られないだろうから十分に安全と考えて良い。
 効果の方はというと、これはどうやって効くんだろう?血流にのって代謝しないで全身を巡ってそのまま毛穴から分泌されるんだろうか?記事ではそういう書きぶりなんだけど・・・微妙。虫除けは医薬部外品だろうけど、どの程度のデータを求められるものか。

 虫除けと言えば、蚊ということでもう一題。マレーシアで遺伝子組換え蚊を野外放出する見込み。時事通信。

遺伝子組み換え蚊を準備=デング熱対策

8月29日17時59分配信 時事通信

デング熱撲滅のため、マレーシア政府は遺伝子組み換え技術で誕生させた蚊の雄を、10月にも野に放つ準備を進めている。しかし反対の声も強い。

 どんな遺伝子組換え蚊?という疑問はあるが、既に屋外放出を想定したリスク分析の研究も行われている様なのでかなり本気なのだろう。デング熱は致死率はそれほど高くないものの、感染すると非常に苦しいらしい。その上、今のところ効果的なワクチンは開発されていない。罹病しないためには、蚊の防除でしのぐしかないことから考えても、遺伝子組換え蚊の放出は現実的な選択なのだろう。

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2010年8月25日 (水)

顔文字スタンプ

Img_051
 今朝、NHKのニュース番組を見ていたら、ネットでよく見かける顔文字を印字できるスタンプという製品を紹介していた。
 まあ、何に使うのかと言われると困ってしまう様なものだが、論文の別刷りに、"著者謹呈 (^^)/~ "なんてスタンプが押してあるとこれはこれで面白い。

 そこで、ふと思ったのだけれど、論文で良くある言い回しに顔文字を組み合わせて勝手に読んでみると味わいがあるなぁ、と。
 たとえば、こんな感じ。

Introductionの用例

This is the first report of ... キタ━━(゚∀゚)━━ !!

It was not possible to determine whether ... m(. _ .)m

Materials and MethodsとResultsは、事実を淡々と書くので、どちらかと言えば顔文字はなじまないが、強いて言えば、

... (data not shown, m(_ _)m).

The host rice strain cv. Akenohoshi was a kind gift from Dr. Jean Domon, (*^_^*).

Discussionの用例

To our surprise (;*△*;), ...

... (data not shown, (+_+)).

Acknowledgementsの用例

This work was supported by ... m(_ _)m.

We thank Drs. xxx, yyy and ooo for intensive discussions (*^o^*).

 ま、顔文字自体が全世界共通ではないのであまり訴求力はないか。

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