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学問・資格

2010年6月29日 (火)

中国産オオムギ遺伝資源のWaxy遺伝子の多型解析

 Google scholarの検索能力は凄いですね。PubMedには記録されていない中国国内の雑誌まで網羅されています。以下に紹介するのは”中国農業科学”という雑誌の論文。中国語です。

ZHU Cai-mei and ZHANG Jing, “Single Nucleotide Polymorphism of Wx Gene Associated with Amylose Content in Barley Germplasm,” Scientia Agricultura Sinica, 2010,43(5):889-898.  

 私も2000年頃、モチ性オオムギのWaxy遺伝子の変異の解析をしていました。博士論文を書いていた頃、岡山大学所蔵の中国産オオムギ遺伝資源のスクリーニングをしましたが、その範囲ではモチ性対立遺伝子をもつ材料は発見できませんでした。なお、上記の論文でも、その頃にpublishされた私の論文を引用していただいています。

  1. 表1のアミロース含量から、中国産オオムギ遺伝資源にはモチ性(アミロース10%以下)あるいは中間モチ(10-%)の材料がある。
  2. モチ性と考えられる在来品種5系統のうち4系統は裸性、1系統が皮性だった。
  3. モチ性の在来品種は全て同一のハプロタイプ(haplotype 1であった)
  4. カナダ産CDC Candleでは401 bpの欠失変異があり、Domon等の結果と一致していた。
  5. ”然而,在中国所有的低AC 材料中,在这几个位点均没有发现与这两份对照材料相同的碱基变异。”(中国の低アミロース材料には、対照材料の変異と相同な2つの変異はなかった?)
  6. ”另外在中国低AC大麦Wx 的几个内含子中,也检测到数个大小不等的InDel 片段。”(中国の低アミロースオオムギのWx遺伝子には様々な大きさの挿入欠失変異があった)
  7. アミロース含有率30%を超えるオオムギ系統があった。

 日本、朝鮮半島産に見られた5' UTRに401 bp欠失のあるモチ性オオムギのwx alleleは中国本土にはなく、他のタイプの挿入欠失変異で低アミロースになっていると考えられたというところは、私の学位論文の推定とも一致しています。また、小さな挿入欠失があちこちにあって、オオムギのモチ性変異も多元的と考えられるところは、河瀬さん等のアワのモチ性遺伝子の解析と傾向は一致しています。この論文の著者は、系統樹の上で低アミロースのalleleと野生型が混在しているところで起源の推定に迷っている様ですが(私の読解力ではそう見えます)、ここは最も単純に、それぞれの低アミロースのalleleの起源は異なっていて独立にウルチ性のalleleから派生した変異なのだと推定した方が合理的でしょう。
 ただ、面白いのは中国産のモチ性オオムギでもゼロアミロースの自然突然変異体は見られないところ。何なんでしょうね。

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2010年6月17日 (木)

Google booksでアメリカの教科書を覗き見

 昨日、とある図版を探していてGoogle booksで"Plant breeding"(植物育種)を検索してみました(育種という言葉にはなじみのない方もいらっしゃるでしょうから説明しますと、”品種改良”のことを農学分野では昔から育種(breeding)と呼んできました)。

 農学分野の大学や大学院には育種学研究室があるところも多いし、日本育種学会という学会もあります。私も、育種学が専攻で仕事として作物の育種をしていた時期もありますし、現在の仕事も広い意味では育種の一部といえるものです。

 様々な工業製品がモデルチェンジを繰り返して白熱電球が電球型蛍光灯に進化し、それがLED電球に変わっていくように、実は農業生産に使われている作物もモデルチェンジをしています。植物育種学はそのモデルチェンジを支える裏方仕事と言うところです。

 さて、Google booksで見た"Plant breeding"に関する本ですが、結構凄まじいものが出版されています。

 アメリカのトウモロコシ育種の大御所Arnel R. Hallauerの名前を冠した国際シンポジウムの要旨集ですが、過去、現在、未来のPlant breedingとは何かに答えるべくまとめられた野心的な一冊です。Google booksのpreviewで多くの部分が読めますが中でも、p.20では一般的な新規の遺伝子組換え作物開発のスキーム(育成過程の何年目あたりから各種の規制のクリアに取りかかるか)が示されていたり、p.31では、allozyme, RFLP, RAPD, STR, SNPの効率と利用の経過が示されていたり、日本の植物育種関係の出版物ではなかなかお目にかかれない先進的なテーマが扱われています。
 植物の育種に携わる人口が日米では大きく違うので、その人材供給に関わるアカデミアの層の厚さも当然違っています。なおかつ育種分野における産学の距離も両国では大きく違うので、そのあたりの事情がこういうところにも反映されているのかもしれません。
 あと、教科書ですね。

 Future of plant breeding in society (将来における植物育種の社会的位置づけ)というセクションの最初にこうあります。

The technology for using plants as bioreactors to produce pharmaceuticals will advance; this technology has been around for over a decade. Strategies are being perfected for use of plants to generate pharmaceutical antibodies, engineering antibody-mediated pathogen resistance, and altering plant phenotypes by immunomodulation.

 私たちが現在挑戦している仕事は、アメリカの育種の教科書の描く未来像でもあるんですね。こうでなくては研究開発は挑む価値がありません。・・・あまり未来だと困るんですけどね。

 ともあれ、Previewとはいえ、こういう教科書を只で読めるなんて、今時の学生は幸せです。

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2010年5月11日 (火)

自宅で楽しむサイエンス・カフェ

 筑波大のサイエンス・カフェのストリーミングをやってました。今日のお題は「系統樹曼荼羅(けいとうじゅまんだら)~自然観と思考法としての分類と系統」、講師はご存じ農環研の三中さん。

第1部: 生物の「種」とは何か?未だとけない謎。「種」とは何かという問題は、形而上学の問題であって、生物学(というか自然科学)の問題ではない・・・という話。

第2部: 「系統」とは何か?人はついつい分類してしまう生き物。分類は人の本能。これに対して系統はもっと体系的。系統樹は一種の言語。学習によって”読み書き”が身につく。リテラシーが身につく。

 ここで、私が晩飯で中断。

 遠くの会場の講演(そう遠くもないか)を自宅で視聴できるというのは便利ですね。・・・なんだか初めて電話を使った昔の人のごときコメントですな。

 私の思うところ、「種」と言う概念は社会構成主義的な構築に負うところが大きくて、概念によって無理矢理というか、暴力的に実在を切り取るためのツールではないかと思う。ま、生物学的な実在を言い出すこと自体、素朴な科学的実在論なのですがね。

 個々の個体のボトムアップで”生物種”を規定するか、歴史を貫く”生物全体”を規定してからトップダウンで”生物種”を規定するか、その切り取り方の違いが分類法の違い。あんまり突き詰めてゆくと、最近問題にされている生物多様性の喪失と言う議論の基礎をなす”種”と言う概念が揺らいでくるのでこのへんで止めておこう。

# 環境科学方面では”種”の概念は固定的なもののようだし。聞くところによるとその方面では、表現型分散は遺伝子型による分散と環境の効果による分散の和であるという遺伝育種方面の常識も通用しないらしいし。

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2010年2月 8日 (月)

ヒトのゲノムワイドアソシエーション研究

 日本人集団でゲノム全体のSNPと、健康診断の結果、血液検査データを突き合わせてみると、検査の測定値と遺伝子型の間には意外な相関が発見されるよ、というお仕事。

Yoichiro Kamatani et al., “Genome-wide association study of hematological and biochemical traits in a Japanese population,” Nat Genet advance online publication (February 7, 2010), http://dx.doi.org/10.1038/ng.531 

 オーダーメード医療の前に、オーダーメード健康診断を、というところでしょうか。血液検査の値の解釈にあたっては遺伝子型で補正した方がより精確に解釈できるものがある、という示唆を与えてくれました。ヒトは実験動物とは違って遺伝的に雑駁なので、正常値の範囲も遺伝子型に応じて多様だというのは至極もっともなお話です。
 ・・・ですが、これが新聞社にかかると理解にこんなに幅があるという例をご紹介します。まずは真っ当な順に産経新聞から。

健康診断、より正確に!血液検査の関連遺伝子46個を発見

2010.2.8 03:00

 健康診断などで行う血液検査の結果を左右する46個の遺伝子を、東大と理化学研究所の研究チームが日本人のゲノム(全遺伝情報)解析で発見した。肝機能などの数値は、遺伝子のタイプによって個人差が大きいことが判明。その人の体質に合った基準値を設けることで、より正確な診断が可能になる。米科学誌「ネイチャー・ジェネティクス」(電子版)に8日、発表した。

 発見したのは赤血球、肝機能、腎(じん)機能、尿酸、心筋梗塞(こうそく)など18項目の血液検査に関連する新規の遺伝子。肝機能では、ALP値は遺伝子の違いにより最大99の個人差があり、ガンマGTP値などは酒に強い遺伝子を持つ人で高い傾向があった。また血液型がB型の女性は、他の血液型の人と比べて貧血のリスクが21%低いことも分かった。

 検査結果の目安となる「正常値」は、数値にかなり幅がある。

 研究チームの松田浩一・東大医科学研究所准教授は「遺伝情報を調べることで自分の正常値を知っていれば、早めに異常に気付いたり、余計な心配をしなくて済むようになる」と話している。

 研究チームは、東大医科研の「バイオバンク」に登録されているがんや糖尿病、心臓病などの患者1万4700人分のデータをコンピューターで解析。膨大な情報を高速解析する数学的手法を駆使し、多数の遺伝子を一度に見つけ出すことに成功した。

 非常に良くかけていると思います。これに次ぐのは読売新聞。

肝機能値「正常」で病気兆候も、個人差大きく

 理化学研究所と東京大の研究チームが約1万5000人分の遺伝子データをコンピューター解析したところ、血液検査の結果に影響を及ぼす遺伝子が46種類も見つかった。

 肝機能を示すγ(ガンマ)GTPやGOT、腎機能をみるBUNなど7項目は、遺伝子の型によって数値が高くても健康だったり、低くても病気の兆候があるなど、数値と健康状態の間に個人差が大きく「正常値」の基準を見直す必要があることも判明。8日付の科学誌ネイチャー・ジェネティクス電子版に発表した。

 遺伝子の個人差と、血液検査20項目のデータ、実際の体の状態との関連性を計算した。心筋梗塞などの兆候を調べるCKという検査項目の場合、正常値の上限は195(女性)だが、無関係と考えられていた免疫系の遺伝子の型によって、191でも高すぎる人や、204でも正常といえる人がいることが判明。一人ひとりの遺伝子型に合った正常値の設定が必要なことがわかった。

(2010年2月8日12時32分  読売新聞)

 次、時事ドットコム。

B型、貧血リスク低い=遺伝子個人差、血液検査に関連-46種を発見・理研、東大

 血液型がB型の人は、貧血リスクが低い-。理化学研究所と東京大の研究チームが、約1万5000人分の遺伝子の個人差をコンピューターで解析し、血液検査の検査値20項目と関連する遺伝子46個を見つけた。項目によっては個人ごとに血液検査の「正常値」が変わる可能性もあるといい、疾患のより正確な診断に役立つという。8日、米科学誌ネイチャー・ジェネティクスに発表した。
 理研ゲノム医科学センターの鎌谷直之副センター長と東大医科学研究所の松田浩一准教授らは、医科研に登録されている患者1万4700人分の遺伝情報と臨床検査の情報を解析。1人当たり計50万カ所の遺伝子の個人差(一塩基多型=SNP)と血液検査結果との関連を統計的に調べた。
 その結果、ガンマGTPやコレステロール値など20の検査項目につ いて46個の遺伝子に新たな関連性が見つかった。
 この中で、血液型の違いをもたらす遺伝子が、ヘモグロビンの濃度と関連を示すことや、細胞の老化に関連する遺伝子が赤血球の数と関連することが判明。特にB型の女性は、貧血のリスクが全体の平均より約21%低いことが分かった。(2010/02/08-05:53)

 見出しが見事に記事の足を引っ張っています。

# えー、BMIとSNPの相関はないもんでしょうかね。

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2010年1月 7日 (木)

RNAウイルスの遺伝子がヒトゲノムに取り込まれて機能していた。

 遺伝子治療などヒトの形質転換に使われるウイルスベクターは、染色体に組み込まれるレトロウイルス型のベクターが使われる。これに対して、一過性の発現ベクターとしては神経細胞指向性のヘルペスウイルス(HHV)やアデノウイルス(AdV)などDNAウイルスや、RNAウイルスであるセンダイウイルス(SeV)が使われる。
 レトロウイルス型のベクターは染色体組み込みの際にゲノムの遺伝子を破壊するなどの悪さをして、時に細胞をがん化させることがあるので、最近はそれよりも安全性の高いHHVやAdVに注目が集まっている。一方SeVなどのRNAウイルスはゲノムがRNAであることから、逆転写されない限りヒト・ゲノムに組み込まれることはないと考えられている。
 もともと、RNAウイルスや内在性のmRNAの逆転写自体が、内在性のレトロウイルス由来の逆転写酵素活性がある場合くらいにしか起きないので、RNAウイルスがヒトゲノムに取り込まれ、生殖系列を経由して遺伝し、しかもヒト集団内に拡散していく現象は非常に希なイベントであると考えられる。今日のニュースは、そんな希な現象。

ヒトゲノムにRNAウイルス発見=4000万年前に感染か-大阪大

 ヒトの全遺伝情報(ゲノム)の中に、RNAウイルスの遺伝子が取り込まれていることを大阪大の朝長啓造准教授らが発見した。4000万年以上前に感染した痕跡とみられ、ウイルスと人類が互いに関連しながら進化してきた謎を解明する手掛かりになるという。7日付の英科学誌ネイチャーに発表した。
 生物は感染したレトロウイルスの遺伝子を取り込み、自らのゲノムを多様化させてきた。現在まで残ったこれらの遺伝子は「ウイルス化石」と呼ばれるが、レトロウイルス以外は見つかっていなかった。
  朝長准教授らは、RNAウイルスの一種で脳神経細胞に感染しやすいボルナウイルスの遺伝子の一部が、ヒトやアフリカゾウ、マウスなど哺乳(ほにゅう)類のゲノムに存在することを新たに発見。ヒトの祖先が枝分かれした4000万年前までにこのウイルスに感染し、ゲノムに取り込まれた可能性が高いことが分かった。
 朝長准教授は「ボルナウイルスの感染の仕組みが分かれば、遺伝子治療に応用できる。神経細胞に外部から遺伝子を導入する際の運搬役など、新しい利用法の開発につながるのではないか」と話している。(2010/01/07-06:56)

 オリジナルの論文はこちら。

Masayuki Horie et al., “Endogenous non-retroviral RNA virus elements in mammalian genomes,” Nature 463, no. 7277 (January 7, 2010): 84-87, doi:10.1038/nature08695.

 しかし、HHV6がヒトのゲノムに組み込まれている希なイベントもあるようなので(PMID: 10477678)、「レトロウイルスではない」というのがこの研究の特徴ではなく、やはりRNAウイルスの遺伝子が組み込まれているというところが特徴なのでしょう。

 植物ウイルスにはRNAウイルスが多いのと、生殖系列の細胞の分化が動物よりもずっと遅いので、同じような現象はより見つかりやすい条件が揃っています。
# たしかイネ・ゲノムにはツングロ・ウイルスの化石が埋まっていたと記憶しております。

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2009年8月 5日 (水)

回帰分析か相関分析か。

朝日新聞と読売新聞に、親の収入が高いほど子供の学力が高いことが示された、と言う記事が出ている。

しかし、親の収入が高いというだけで、子供の学力が高くなると考えるべきではないだろう。

親の収入が高い ⇒ 子供の学力が高い

という単純な関係ではなく、

親の収入が高い ⇒ 子供の教育にお金をかけられる+余暇があるので子供とコミュニケーションが取れる ⇒ 子供の学習時間・幅が増える ⇒ 子供の学力が高い

という、いくつかの段階を経ていると考えた方が良いだろう。・・・ということを踏まえて、朝日新聞の記事。

成績と親の年収、比例する傾向 小6学力調査を国が分析

2009年8月5日3時9分

 全国学力調査の結果を分析したところ、保護者の収入が多い家庭、教育支出が多い家庭ほど子どもの成績がよくなる傾向があることが、文部科学省がお茶の水女子大学に委託した調査で確認された。年収によって正答率に最大約23ポイントの差がついたほか、塾や習い事などの支出が「ない」という家庭と「5万円以上」という家庭では、最大約27ポイントの差がついていた。

 保護者の収入と子どもの学力の関係について、国が具体的に分析、公表したのは初めて。東京大学の調査でも収入で大学進学率に大きな差があることが確認されており、教育費の公的負担のあり方が一層議論になりそうだ。

 調査は、お茶の水女子大の耳塚寛明・副学長(教育社会学)の研究班が昨年度、約6千人の小学6年生について実施。保護者にも年収をたずねて相関関係を分析し、4日、結果を公表した。

 それによると、国語のA問題(知識中心)は年収200万円未満の家庭の子どもは正答率が56.5%にとどまったが、年収が上がると、正答率もほぼ右肩上がりに上昇。1200万円以上1500万円未満の層は78.7%に達した。国語B(知識の活用中心)、算数A、算数Bでも傾向は同じで、年収によって最大約20~23ポイントの差があった。

 ただし、年収が最も多い区分の1500万円以上では、1200万円以上1500万円未満の層に比べ、四つのテストすべてで微減。0.3~1.4ポイント下回っていた。

 研究班は、年収が同レベルの中で比べて、成績が良い子どもに共通するものがあるかどうかも分析。「保護者がニュースについて子どもと話す」「小さい頃に絵本の読み聞かせをした」「家に本がたくさんある」などの項目が当てはまったといい、「幼児期から学校の学習になじみやすい家庭環境をつくることが重要だという示唆」「経済環境による学力差を緩和するカギを握っている」と指摘している。(上野創)

記事全体から見れば些細な点だが、子供の学力と親の収入の関係は、比例ではない。原点を通る直線ではないので。一次関数に近似できるかもしれないが。

記事によれば、分析したのは”保護者にも年収をたずねて相関関係を分析”とある。一方、研究班の指摘は”「幼児期から学校の学習になじみやすい家庭環境をつくることが重要だという示唆」「経済環境による学力差を緩和するカギを握っている」”とある。大多数の市民は急に年収が増える訳もなく、対策を考えるのであれば、こっちの指摘のほうが大切な気がする。

一方、読売新聞では、

全国学力テスト分析、親の収入高いほど高学力

新聞記事を話題に…成績アップ効果

 親の所得が高いと子供の成績は良いが、低所得でも親の心がけ次第で学力向上につながる――。

 昨年度の全国学力テストの結果を、文部科学省の委託を受けたお茶の水女子大の耳塚寛明教授らが分析した結果、そんな傾向が出ていることが4日、明らかになった。全国学力テストの結果と親の所得の関連を追った調査は初めて。絵本の読み聞かせなども成績向上に効果があり、耳塚教授は「経済格差が招く学力格差を緩和するカギになる」と話している。

 調査は、全国学力テストに参加した小6のうち、5政令市から100校、計約8000人を抽出し、親と教師を対象に学習環境などを調べた。

 世帯収入と平均正答率(国語と算数)の関係を見ると、高所得ほど正答率も高い傾向がみられ、最も平均正答率が高かったのは、1200万円以上1500万円未満の世帯。200万円未満の世帯と比べると平均正答率に20ポイントの開きがあった。

 親が心がけていることについて調べたところ、高学力層の子供の親は、「小さい頃から絵本の読み聞かせをした」「博物館や美術館に連れて行く」 「ニュースや新聞記事について子供と話す」といった回答が多かった。このうち、「本の読み聞かせ」や「ニュースを話題にする」は、親の所得に関係なく学力向上に一定の効果がみられたという。

 調査では、学校での取り組みも調べた。家庭環境にかかわらず、児童にあいさつを徹底したり、教員研修を積極的に行ったりしている20校では、学力向上に一定の効果がみられた。

(2009年8月5日  読売新聞)
”新聞記事を話題に”というあたりは手前味噌だが、こちらの記事の方がまだ前向きだ。

しかし、私が思うに、研究者が回帰モデルで明らかにしようとしてのは、こういうことではないのか?

親の所得と学力の相関は、教育費が教育にかける時間と手間に反映されるため、ある程度の相関は当然の結果。問題は、その相関から外れる”外れ値”で、お金をかけずにどのように教育の効果を大きくしているのかが興味の対象だ

ということではないのだろうか。
だが、ちょっと気になることが、この回帰モデルにはある。それは、このモデルでは、親と子の学力の間の遺伝的な相関が考慮されていないのではないか、ということだ。

遺伝学の分野では、しばしば親の遺伝的なポテンシャルを推定するために、「後代検定」という手法がとられる。たとえば、種牛となる肉牛の肉質を検定したいときには、子牛を育てて解体し、子供の肉質から親の肉質を推定するというのがそれにあたる。

仮に、”学力が高い人は、高い収入を得やすい”という関係がある場合、

子供の学力 ⇒(遺伝的相関)⇒ 親の学力 ⇒(学力と年収の相関)⇒親の年収

という関係だって成り立つかもしれないのだ。これは、親と子の学力の世代を超えた自己相関を見ている様なものだ。

しかも、試験を設計した時点での直接の”測定値”は学力試験の成績なので、上に書いた

親の収入が高い ⇒ 子供の学力が高い

という回帰分析よりは、

子供の学力(X) ⇒親の年収(Y)

という相関分析の方が、もともとの試験設計には合っている様に思う。

私は生物学分野の研究者として、測定可能なデータは全て何らかの確率分布に収まると信じている。言い換えれば、人の学習能力や応用力のポテンシャルには生まれながらに違いがあるとも言える。

それを、ある程度克服するのが、教育の機会をより多く与えることであり、本人の努力である。

そう考えると、義務教育の時期までに決まる学力を伸ばすのに必要な取り組みは、研究者らが言うように”「幼児期から学校の学習になじみやすい家庭環境をつくることが重要だという示唆」「経済環境による学力差を緩和するカギを握っている」”であって、朝日新聞の言うように、

東京大学の調査でも収入で大学進学率に大きな差があることが確認されており、教育費の公的負担のあり方が一層議論になりそうだ。

というコジツケは如何なものだろう。

# 朝日新聞の記者は、研究を実施した研究者さえも及ばない深い洞察力をお持ちかな?

各党とも、選挙対策で教育に対する政府の支援策をうたってはいるが、この調査結果からいえることは、親にお金さえ渡しておけば何とかなると言うものではないだろう。むしろ、両親とも忙しく働いていて、日常生活の中で子供と接する時間が少ないことの方が学力を伸ばす妨げになっている、という有様が浮かび上がっているように思うのだが。

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2009年4月29日 (水)

OpenOffice.org 3.0で論文を書いてみたが・・・

2月4日に投稿した論文がアクセプトされた。編集者やレフェリーとのやり取り自体は正味2ヶ月弱なので比較的短かった方だ。

現行は最初からOpenOffice.org 3.0 Writer (OOo Writer)とCalc、図はCanvas 11で書いたのだが、電子投稿システムの都合でMS-Word形式で保存しないと投稿できなかった。これが、トラブルの原因で大きなTableを含む文書は文書フォーマットを変換する際に、何度やってもなぜだか壊れてしまった。

そんなこんなで、編集者とやり取りしているうちに3週間くらい時間をロスしている。OOo WriterにはZoteroとの連動機能があるので、リファレンスリストの作成はかなり楽だったのだが、結局OOo Writerと電子投稿システムの相性の都合でフォーマットを変換したりなんだりが必要だったので、MS-Wordで書いた方が全体としての効率は良かったかもしれない。

現実の問題としては、長いものには巻かれろということなのかもしれないが、ほぼ業界標準になっているとはいえ、仕様が公開されていないファイルのフォーマットに依存して仕事をせざるを得ないのは決してよいことではない。生物学、生化学関連の雑誌でも、TeXとまでは言わないが、せめて仕様が公表されているオープン規格であるODFには対応して欲しいものだ。研究論文がOOo Writerで書いた方が効率が良いという状況になるまでにはもう少し時間がかかりそうだ。

論文の中身はいずれPublish されるのでここでは触れないが、私にとっては、これまで携わったことのない全く新しい専門分野の論文になる。二年間行政で働いた経験を含めて、これまで色々な専門分野で仕事をしてきたのだが、分野が違うとそれぞれ”常識”というか、基本的なパラダイムが違う。従って、論文を書き始める前には相応の勉強が必要になる。専門分野が近ければそれほど大変ではないのだが、この分野の論文を書くようになるとは想像もしなかっただけに今回はきつかった。

# そのあたりを器用にこなせる人も居るのかも知れないが・・・。

結局は、非常にシンプルな論文になったのだが、下地になる基礎的な知識から身につけていく必要があったため、結論を導くのに必要な試験の組合せやデータ・セットの取捨選択など取りまとめに時間をかけてしまった。専門分野を点々とするのは、仕事の能率が決して良くないし、このノウハウが今後また役に立つことがあるかどうかも分からない。

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2008年11月20日 (木)

[業務用覚書] カルタヘナ法、文部科学省二種告示改正、パブコメの回答公表

11月19日付けで、文部科学省二種告示”研究開発等に係る遺伝子組換え生物等の第二種使用等に当たって執るべき拡散防止措置等を定める省令の規定に基づき認定宿主ベクター系等を定める件(平成16年文部科学省告示第7号)”改定のパブコメの結果が公表された。

結果公表はこちら

ほぼ原案通り。一部、「バクテリオファージ」を「原核生物を自然宿主とするウイルス」と訂正するとのこと。それを見ていて、やはり気になったのは以前も書いたのだが、哺乳動物等に病原性の無い自律増殖性ウイルスのうち、大臣確認の要るものが結構ある。

  • 藻類を宿主とするウイルスは、「植物ウイルス」の範疇に入るかどうか微妙。ひょっとすると大臣確認が要る。
  • 古細菌を宿主とするウイルスは、「原核生物を自然宿主とするウイルス」の範疇に入るかどうか微妙。ひょっとすると大臣確認が要る。古細菌を原核生物扱いするかどうかだ。
  • いもち病菌や紋枯れ病菌を宿主とするマイコウイルスの組換え実験は、基本的には大臣確認が要る。

あまり研究者が多くない分野ですが、東京農工大、岡山大や農研機構にはこの種の実験を行う可能性のある専門家がいる模様。

たとえば、これ。
http://jstshingi.jp/abst/p/08/814/tuat5.pdf
機能解析のために欠損株のウイルスを作成する前には文科省に確認されることをお勧めします。

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2008年10月 9日 (木)

コムギ・ゲノム解析の幕開け

ローマ人は言った。”分割して統治せよ”

コムギのゲノムは、そのサイズが巨大なことで知られている。ヒトゲノムの5倍もあるため、全ゲノムのシーケンスは、 シーケンサーの能力がかつてよりも飛躍的に発達した今日でさえ、容易な事業ではない。 今後さらにシーケンサーの能力が向上してコストが下がらない限り、コムギ・ゲノムの全塩基配列の決定は困難だろう。

全ゲノムの塩基配列の決定といっても、ゲノムの塩基配列を端から順番に決めるということは技術的にはできない。現在の技術では、 全ゲノムの塩基配列をランダムに決定して計算機上で組み上げる”全ゲノムショットガン法”か、染色体を複数の領域に分割してクローン化、 整列しておいてからDNAクローンごとに塩基配列を決定する”階層的ショットガン法”が採られている。 未だゲノムの全塩基配列が決められていない生物について、どちらの戦略を採るかは今後スーパー・シーケンサーの能力がいかに上がろうとも、 あまり関わりはない。それは、むしろ塩基配列情報を組み上げるコンピューターの能力に関わっている問題だ。

階層的ショットガン法で塩基配列を決めるには、まず百数十 kbp以上の巨大なDNA断片をクローニングして整列化する作業がある。技術的には、 やればできることはわかっている作業なのだが実際に予算を投入し、組織を率いて、その作業を完遂することは今以て困難な事業だ。しかも、 クローンの整列化にかかわるコストは今後ともそれほど下がりそうにはない。

"A Giant Leap for Wheat Genome" -コムギ・ゲノムへの偉大な一歩-
アポロ11号からアームストロング船長が人類で初めて月面に降り立った際に言った言葉になぞらえた記事が、 10月2日のScienceに掲載された。若干大げさな喩えではあるが、パンコムギの3B染色体の物理地図を完成させた論文を表して、 そう取り上げたものだ。

この記事では、物理地図を作成する意義を次のように要約している。"Devide and conquer"・・・「分割して統治せよ」 ローマ帝国が世界帝国を築く際に重宝した考え方で、問題を細かく分けてから個別に解決しなさい、 とか戦闘の際に敵軍を分断してから個別に撃破しなさいと言う具合に使われる言葉だ。

巨大な染色体のシーケンスにあたってもこの考え方が当てはまる。染色体を幾つもの領域に分けて管理しながら塩基配列を決定し、 組み上げていくのだ。今後、シーケンサーの能力はさらに向上し、コストは下がっていくだろう。その日に備えて、コムギ・ ゲノムの研究チームは着実にクローンの整列化を進めている。そのマイルストーンとも言うべき研究が報告された。論文はこちら

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2008年7月14日 (月)

そこに構造的な問題はないか?

東大医科研で行われた倫理委員会を経ていない臨床研究の実施と、論文への虚偽記載のフォローアップ。朝日新聞では、 7/11に引き続き12、13日もこの問題について追加の報道と、社説を掲載している。

# なお、Googleで見る限り、blogger諸氏はほとんど反応していない模様。

一連の事案の経緯はこちらに書いたので省く。 論点は以下の通り。

     
  • 一部、インフォームドコンセントを得ていない試料を研究に使用したこと。
  •  
  • その結果を論文に記載する際に、全ての試料についてインフォームドコンセントを得たと記載したこと。
  •  
  • 臨床研究の計画は、研究所内の規定および厚生労働省の指針に従って、機関倫理委員会(IRB)   の審査の上で実施することになっているが、実際は審査・承認を経ずに研究を実施していたこと。
  •  
  • IRBの審査・承認を経ずに実施した研究であるにもかかわらず、審査・承認を経たと論文に書いたこと。

以下に朝日新聞の13日の社説を引用させてもらう。

 

 同研究所の清木元治所長は陳謝するとともに、「検査と研究の違いについて意識が薄かった」と述べた。

 

 同じ血液を採るにしても、研究目的となると、治療目的での検査とは患者の受け止め方がまったく違う。   研究目的は必ずしも患者自身の利益に直結しないからだ。だからこそ、患者にていねいに説明し、   同意を得ることがいっそう厳しく求められているのだ。

患者の検体を研究に使用する場合に、なぜ患者の同意が必要なのか?と言う疑問に対して、この社説では 「研究目的となると、治療目的での検査とは患者の受け止め方がまったく違う」と説明している。

本当にそれが理由なのか?話は少々わき道に逸れるが、では日本赤十字が、 期限切れで輸血に使用できなくなった血液を試験に提供する場合はどうなのだ?東京都赤十字血液センターのホームページにはこうある。

 

各種検査で基準を満たさない血液や有効期間を過ぎた輸血用血液、検査に用いた検体の残りなどは、   輸血の有効性や安全性の向上のための研究や安全な輸血のための検査試薬製造等に有効に活用しています。さらに、国の指導の下、   他の研究機関との共同研究にも使用しています。しかし、   残念ながら上記以外の血液は感染性医療廃棄物として適切な管理のもとに処理しています。

私はよく献血をするのだが、はたして血液提供者は献血の際に、 自分の血液が研究に使用されることを同意したことがあるだろうか?気持ちの問題というのなら、 これも研究目的となると、 治療目的での輸血とは提供者の受け止め方がまったく違う」ということになりはしないか?

# ちなみに、私は、献血した私の血液が何かの役に立つのなら、 使い道が何であれ期限切れで捨てられるよりはましだと思っている。

臨床研究の中には死体から採取した組織を使用する場合や、検体採取後に提供者が死亡する場合もあるに違いないが、 この場合は本人の気持ちは問題にできないのだ。検体を提供する「患者の受け止め方」 を論点の中心に据えると、問題が違って見えてしまう。ヘルシンキ宣言を読んでいただければわかると思うのだが、 検査のために採血した血液の流用であれば、問題は、その研究が行われた結果、そして論文が公表された結果によって、 患者やその関係者の人権を侵害した事実があるのかということだ。

もし仮に「患者の受け止め方」を中心的な問題に据えるのであれば、 今般の報道がなければ患者に知られることもなく、従って誰も傷つかなかった、という議論さえ可能なのだ。 臨床研究において患者の気持ちを尊重することは大切だが、研究者の負うべき責任の範囲はそれにとどまるものではない。

今回の例とは異なるが、ゲノム情報を解析した場合を考えればわかるように、 影響の範囲は本人のみならず親兄弟や子孫にまで及ぶこともあるのだから。研究に対する同意の求め方、 同意の範囲は本人と関係者の人権に配慮して、ケースバイケースで慎重に考えなくてはならない。 「患者の受け止め方」を中心においた議論であってはいけないのだ。

朝日新聞社は今回の件はどうだと考えているのだろう。「患者の受け止め方」に還元できる議論であるならば、 そこを確認したのだろうか?

また12日の記事には次のようにある。

 

甘い体制整備、倫理「個人任せ」 東大医科研虚偽論文

 
   

2008年7月12日3時2分

 
 
   

 医学論文で研究倫理をめぐる虚偽記載が明らかになった東大医科学研究所(東京都港区)には、     研究者が患者らの血液など検体を保管する際の規則や患者から同意文書をとるための決まった書式がなかったことが分かった。     研究者を対象にした倫理研修も今年4月に初めて定期化したという。清木元治所長は「医科研は、倫理面の意識が薄かった。     研究所全体として体制整備の必要性を認識するのが遅れていた」と言っている。

   

 医科研の内部調査担当者によると、研究倫理にかかわる手続きは、事実上、研究者個人の「倫理」に任され、     組織としてはノーチェックだった。こうした環境が、今回発覚した東條有伸教授(52)     の研究室による論文への虚偽記載につながったとの見方が研究所内では強いという。

   

 医科研幹部の一人は取材に対し、「東條教授は、共同研究者から『倫理審査委員会に出しましょう』と言われるなど、     せっぱ詰まって出さなければいけなくなった時しか、(倫理委に)申請していなかったようだ」と話す。

   

 11日に記者会見した清木所長は再発防止策について、毎年、各研究室が行うプロジェクトを報告してもらい、     それぞれがきちんと倫理申請されているかどうかを定期的に点検する考えを示した。

   

 同じ東大でも、医学部(東京都文京区)は対照的だ。     ヒトから採取した検体を研究に使用する際の同意の取り方や個人情報保護の扱いについて統一的な手順を詳細に定めている。     さらに03年からは臨床研究を行う医師や研究者に研究倫理セミナーの受講も義務付けた。     研究計画について倫理審査委員会に申請する際には、原則としてこの受講証が必要という。

   

 世界医師会の「ヘルシンキ宣言」や厚生労働省の倫理指針が、     個別の医学研究に倫理委の承認や患者からの文書による同意の取り付けを求めているのは、かつての「人体実験」     が明らかになった経緯などを踏まえて、患者や検体提供者の意思に反して研究が行われたり、     本人の知らないうちに自分の体にかかわる情報が出回ったりするのを防ぐためだ。

   

 医療倫理に詳しい東大関係者は「『患者のために』ということならすべて許されると考えるのは、研究者のおごりだ。     身体の一部という究極の個人情報を扱う以上、十分な説明と意思確認は欠かせない。透明性確保のため文書で同意を得るのも当然だ」     と指摘する。また、医療倫理にかかわる厚労省の担当者は     「国内最高レベルの研究機関で研究倫理について虚偽記載がまかり通っていたとは信じられない。明らかに一線を越えており、     研究所全体としても『意識が低かった』では済まない話だ」と話している。(西川圭介、小倉直樹)

 

同じ東大でも医科研はダメで医学部はOKだという論調は頂けない。 そりゃぁ研究倫理の担保が万全なセクションもあるだろう。しかし、 これは一部で不祥事があれば全部をまとめてバッシングするのを常とする新聞らしくも無い。

# 東大医学部を持ち上げるのなら、居酒屋タクシーを利用していない大部分の公務員も、ほめておくれ、 というのは冗談だが。

そもそも、この事案について、医科研の倫理審査委員会がなぜ機能していなかったのかについて、 その背後にある構造的な問題にも目を向けるべきだ。研究者個人の問題に帰結していては、再発を防ぐことはできない。

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