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2010年6月20日 - 2010年6月26日の記事

2010年6月26日 (土)

涸沼産のシジミのアップ

 水戸市南東に涸沼という海水が入り込む汽水湖がある。茨城県内ではシジミの産地として有名で、スーパーでもよく涸沼産のシジミが売られている。
 国内のヤマトシジミの産地といえば、宍道湖や青森県十三湖、利根川河口が有名どころ。意外なところでは北海道の天塩川産(小型のアサリくらいの大きさがある)など、全国各地にある。しかし、生きているものを食べたいのであれば、水揚げされてからあまり時間が経っていない近場のものがいいだろう。
 ・・・ということで、今夜の味噌汁は涸沼産のシジミ。
Shijimi_2

(クリックすると拡大します)

 拡大してみると、食べ物と言うよりまだ生き物という感じが色濃い。水管の周りに生えている繊毛というか細い触手というか、縞模様が粋な感じ。
 我が家では、砂出しの条件は塩濃度0.9-1%(生息域の塩濃度に合わせる。経験的には赤穂の塩や五島の塩など、食塩以外の塩を含むものの方が圧倒的に良く砂を吐く)、ショ糖0.1%、市販のにがり少々(塩化マグネシウムとして水溶液の0.1%程度。海水のマグネシウム含量には及ばないけれど気休め程度)、処理時間は4-6時間。最初2時間で塩水を交換する。
 ショ糖というのが妙に思われるかもしれませんが、シジミは自前のセルラーゼ遺伝子を持っており、セルラーゼ活性も高いという知見があるので、ひょっとしてショ糖もエネルギー源として利用できるのではないかと・・・まあ、これも気休め程度。ブドウ糖ならまず利用できるはずですが、わざわざ買ってくるのも面倒なので、ショ糖で代用しています。煮殺されるまでのひととき快適に過ごしていただこうという配慮・・・というよりは砂出しでもシジミは運動しますので、数時間分のエネルギーを補充して元気に砂を吐いてもらおうという発想です。

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2010年6月25日 (金)

満足した豚よりは、満足しない人間である方がよい。満足した馬鹿より、満足しないソクラテスである方がよい。

表題はJ.S. ミルらしい。私はできれば満足したソクラテスになりたいものですが。

日本人科学者、待遇に不満? 満足度調査で最下位に

2010年6月24日7時33分

 英科学誌ネイチャーは24日発行の誌上で、世界の科学研究者を対象にした待遇の満足度調査結果を公表した。比較可能な16カ国でみると、満足度が最も高かった国はデンマークで、最も低かったのは日本だった。中国やインドとともに、欧米諸国に比べて独立性に満足している人の割合の少なさが目立ったという。

 ネイチャー誌などに登録している研究者らに、給与、休日、健康、年金、労働時間など8項目の満足度を尋ねた。約1万600人から回答があり、欧米諸国や中国、インドなど計16カ国を比較した。

 8項目合わせて点数化したところ、日本の満足度は、1点満点に対して0.458点。デンマークは0.777点、全体の平均は0.594点だった。日本に次いで低かったのは中国、インドだったが、この2国は以前に比べて満足度が向上していると回答した人が多かったという。ただ、一般市民を対象にした他の調査結果と似通った傾向もみられ、国情が反映されている可能性もある。

 合計点に大きく影響したのは「周囲による指導」「給与」「独立性」の項目。日本は給与の満足度ではイタリア、フランスなどを上回ったが、独立性や周囲による指導、休日、労働時間の計4項目が16カ国で最低だった。(佐々木英輔)

 出典はこちら。

Gene Russo, “For love and money,” Nature 465, no. 7301 (6, 2010): 1104-1107.   
http://dx.doi.org/10.1038/nj7301-1104a

 日本の研究機関の多くにはサバティカル(sabbatical leave)もないしね(東大の他いくつかの大学にはあるようです)。レーダーチャートにするとこんな感じ。日本のデータは赤線です。

Spider_2 (Gene Russo, “For love and money,” Nature 465, no. 7301 (2010) より)

 Pension or retirement planが低いのは、職場を移ると退職金の通算ができないというのが効いているのかもしれません。Maternity or paternity leaveは産休&育児休業ですが、この順位が低いということは、雇い主は科学者の人生そのものよりも労働させることの方が大事だと考えていると解釈できます。

 そして、Total hours worked per weekとMy degree of independenceが飛び抜けて低いのことから見て労働条件の劣悪さが見て取れます。

 最も情けないことは、合計スコアや単純な順位よりも、個別の項目のどれ一つとっても、比較されている国の中では他の先進国には及ばないこと。これが、ことの深刻さを物語っています。

 「日本の科学者は目標が高い分、現状に満足しておらず、その結果様々な問題に不満を抱いているのだ。志が高いと言うことは素晴らしい。」という無理矢理な解釈はくれぐれもなさいませぬよう。

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2010年6月24日 (木)

良いニュース、悪いニュース

 「良いニュースと悪いニュースがある。良いニュースだ。奥さんの出産は無事終わり、母子ともに健康だ。そして悪いニュースだ。君の子供達は三つ子だよ。」

 という種類の小話がある。6/23にPCIの8ヶ月目のフォローアップで行われた冠動脈造影検査の結果は、まるでその類だった。

「良いニュースと悪いニュースがある。良いニュースはPCIで埋め込んだステントは6カ所とも再狭窄も血栓もできてなかったよ。悪いニュースは、前回は無かった新しい狭窄が3カ所できてたことだ。」

かくして、7月中にはおそらく2泊3日の入院をすることになるだろう。既にステンとを挿入した先にさらに新しいステンとを挿入するのは難しいらしい。場合によってはバルーン治療のみということもあるかもしれない。

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2010年6月22日 (火)

ドック入り

 昨年10月20、23日に狭心症の治療のためPCIをうけてから8ヶ月目になります。ということで、冠動脈に挿入したステントに再狭窄が生じていないかどうか確認するため、23、24日は冠動脈造影検査のため検査入院します。造影検査の後はヨードを大量に含む造影剤を排出するため、点滴三昧で片腕が動かせませんので本も読めず・・・多分寝てるしかありません。

 8ヶ月目というのは再狭窄の一つの目安になっている期間で、この時期に再狭窄の程度が75%を超えると再治療が必要とのこと。近年普及している薬剤溶出性のステントではPCI後8ヶ月目に再狭窄が発生する頻度は平均8.9%程度と言われており、そう高くはないものの私のように複数箇所にステントを留置しているケースの再狭窄率は良くわかりません。
 ともあれ、再狭窄、血栓、新しい狭窄が発生しておりませんように。そんなわけで、明日はお休み。

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2010年6月21日 (月)

可動的生態系としてのヒト

以前、ヒトの体表の細菌叢には性差があるらしいと言うエントリーを書いた際に論文を紹介し損なっていたので改めて紹介します。

Noah Fierer et al., “The influence of sex, handedness, and washing on the diversity of hand surface bacteria,” Proceedings of the National Academy of Sciences of the United States of America 105, no. 46 (November 18, 2008): 17994-17999.   

 この論文では「体表」の細菌叢を、rRNA遺伝子の塩基配列を手がかりに分析していましたが、今日のトピックスは手法的にはもっとUp to dateです。

The Human Microbiome Jumpstart Reference Strains Consortium, “A Catalog of Reference Genomes from the Human Microbiome,” Science 328, no. 5981 (May 21, 2010): 994-999.

 これはNIHのファンドでウイルスや真核生物も含めた"human microbes"のゲノム全体対象にしたメタゲノム解析。Roscheの454とIlluminaのSolexaを使用しています。標準的な微生物腫は178種(547,968ポリペプチド相当)とのこと。

 一方、腸内細菌に特化した研究も。

Junjie Qin et al., “A human gut microbial gene catalogue established by metagenomic sequencing,” Nature 464, no. 7285 (March 4, 2010): 59-65.

 サンプルはヒト(ヨーロッパ人)の排泄物、124人分。576.7 Gbpを解読。解析プラットホームは454とIllumina GA。ヒト全体に標準的なバクテリアは160種程度。バクテリアの種類全部では1,000-1,150種に上ると見られる。
 どんどん大規模化してますね。こうなると次のターゲットは、アジア人、アフリカ人を含めたヒト集団でしょう。日本人の腸内細菌には、アガロース分解酵素を持ってる変わり種もいる様ですので今後の展開が楽しみ。とはいえ、これまでの研究から言えば、160種程度の代表的な微生物は、あらゆるヒトに共通の・・・というかヒトという生態系を構成するメンバーといっても良いのでしょう。

 風邪をひいて抗生物質を処方されたりすると、細菌叢が大きく変わったりしないんだろうか。その方が遺伝子組換え食品由来のBtトキシン遺伝子やCP4 EPSPSが水平移動するよりも、よほど生態系を破壊することになる様な気もするのだけれど。

 こんな論文を斜め読みしていると、今時なら「堆肥のメタゲノミックス」や「有機農産物のメタゲノミックス」なんかがうけるのかなぁ、という邪な考えが頭をよぎってしまう。

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