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2010年4月11日 - 2010年4月17日の記事

2010年4月16日 (金)

研究開発を担う法人の機能強化検討チームの会合

メモのみ。

研究開発38独法を統廃合…政府検討チーム

 政府の研究開発に関する検討チーム(主査・鈴木寛文部科学副大臣ら)は14日、研究開発関連の38の独立行政法人を統廃合し、「国立研究開発機関 (仮称)」に移行させることを柱とする中間報告をまとめた。

 統廃合で効率化する一方、新たな組織としてより長期的な計画に沿った研究を可能にするのが狙いだ。

 中間報告は、研究開発に関する38法人を所管する文部科学省など9省庁の副大臣、政務官が策定した。

 現在の独法は3~5年の「中期計画」に沿った運営が義務づけられているが、中間報告は、研究成果を上げるにはより長期の計画に沿った運営が必要だとして別の機関への移行を提言した。同時に、特定の疾病対策など必要な研究を推進するため、新機関が扱う研究テーマ選定などでは国の権限を強化すべきだと した。

 枝野行政刷新相は38法人を「10前後」に統廃合する考えを示している。

 今回の中間報告は、研究開発の担い手となる独法の機能を強化し、日本経済の競争力を高めるのが目的だ。行政刷新会議(議長・鳩山首相)は昨年の事業仕分けで、文部科学省の次世代スーパーコンピューター開発予算を「事実上の凍結」と判定するなど、科学関係予算の削減を打ち出した。これに対し、「科学技術を軽視している」「予算を削るだけで成長戦略の視点がない」と批判されたことに対応する狙いもある。

 ただ、38法人の業務内容や人件費の総額が減らなければ、野党などから「看板の掛け替えだ」と批判されるのは確実だ。行政刷新相は、官僚の天下り 先を中心とした役員ポストの削減や重複する事業の廃止で、予算の無駄を削減する考えだ。

 行政刷新会議は、独法を対象に4月下旬から第2弾の事業仕分けを行う予定で、その結果を踏まえて5月中旬にも独法改革の基本方針を策定する。検討チームは中間報告の内容を、基本方針に反映させる考えだ。

(2010年4月14日23時52分  読売新聞)

一次情報はこちら。”研究開発を担う法人の機能強化検討チーム(第5回)”の会議資料の、

を読むとなかなか味わい深いことが書いてあります。たとえば、

また、国と横並びの基準の適用によって原則として一般競争入札とされ、随意契約の見直しや1者応札の低減に向けた取組が要請されるなど、研究開発等の特性が踏まえられていない契約業務等がますます煩雑化しており、研究者及び研究支援者の大きな負担となっている。

であるとか、

(予算執行の柔軟化)
国際的に複数年度を前提とした研究資金制度が普及しつつあることや研究者の負担を軽減し、その能力の最大発揮を可能とする観点から、中期目標期間をまたいだ研究開発等を円滑に実施するための資金の繰越しに係る制度の改善や合理的な調達等を可能とすることにより、予算の執行等を柔軟にする。特に、研究開発等における物品は、特殊な仕様であるものも多く、必ずしも一般競争入札になじまないものもある。そのため、後述の公共調達機能を活用したイノベーションの促進といった観点も考慮しつつ、研究開発等の特性に応じた合理的な調達を可能とするスキームを導入することが重要である。

など、これができたら実にありがたいと言う提言が山盛りです。検討チームの会合も第5回ということで深い議論が進められているのでしょうから、この中間報告の勢いが最終報告まで生かされることを大いに期待しています。

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2010年4月14日 (水)

4/12-18は"科学技術週間"です。

 つくば市には様々な研究開発を行う独立行政法人がありますが、そのほとんどが科学技術週間に合わせて4/16, 17の両日、一般公開イベントを開催します。科学技術になじみ深いあなたも、そうでないあなたもこの機会に1日かけて色々な研究所を巡って科学技術三昧の週末を過ごされてはいかがでしょうか。

 各研究機関の会場へはつくばエクスプレスのつくば駅近くから無料バスが運行 されます。全部まとめて紹介するのが以下のURL。

http://stw.mext.go.jp/tci/kagiweek/2010/

 私の職場のある”農林研究団地”でも、多くの研究所が一般公開を行います。

http://www.affrc.go.jp/ja/news_event/event/openhouse/openhouse.html

 農林研究団地にあるおもな研究所はこちら。

 私も16日はおそらくどこかのパネル展示の解説をしていることでしょう。

 この他つくば地域という意味では、

 などなど事業仕分けで一躍有名になった独立行政法人の研究所を始め、民間も入れると全部で43研究所が一般公開を行います。

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2010年4月13日 (火)

訃報に接して

 訃報はいつも突然舞い込む。

木下 俊郎さん(きのした・としろう=北大名誉教授、植物育種学) (04/13 20:39)

 13日午前9時50分、腎不全のため札幌市中央区の病院で死去、79歳。札幌市出身。自宅は札幌市中央区北6条西 18の1の19。葬儀・告別式は15日午前10時から札幌市中央区北1条西13の2、札幌北一条教会で。喪主は妻岱子(たいこ)さん。

 育種学会でお目にかかった際には車椅子に腰掛けられたままでした。お姿が随分小さくなられたなと思いましたが。

 今思い返せば、学生時代に見聞きした様々なエピソードが脳裏をよぎります。ご冥福をお祈り申し上げます。

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2010年4月12日 (月)

ヒトのCNVsは一般的な疾病に関連しないだろう

 ヒトでは遺伝子のコピー数の変異(Copy Number Variants; CNVs)と遺伝的な要因のある疾病リスクとの関連が推定されてきたのだが、大規模な調査からそれを覆す結果が得られてきた。良くデザインされた研究で、しかもあまりに大規模なので、向こう10年以上はこれを上回る規模の研究は出ないんじゃないだろうか・・・出てきたら多分経費の無駄だなぁ、と言う研究。

 特製のタイリングアレイでヒトゲノム中の500 bp以上のCNVsのうち3,432箇所(一般的に見られるCNVsの50%以内)を、約19,000人に渡ってサーベイした。ゲノムワイドなアソシエーション解析の結果、CNVsとクローン病、リューマチ、I型糖尿病、II型糖尿病など8つの疾病との関連が認められたが、これらの遺伝子座と疾病の関連は以前からSNPsの解析で知られていたものだったし、この研究で調査したCNVsはSNPsでタグされたものなので、間接的にSNPsを調べていたのだろう。そして結論。

" We conclude that common CNVs that can be typed on existing platforms are unlikely to contribute greatly to the genetic basis of common human diseases."

 一般的な研究手法で検出されるCNVsは、ヒトの一般的な疾病に対する遺伝的な効果はそう大きくはないだろう・・・。これはある意味、壮大な、しかも盤石な基礎を持ったネガティブ・データである。

 ちなみに著者は、"The Wellcome Trust Case Control Consortium"とある。通称WTCCC。個々の研究者の所属は69機関。人数は、217名(PubMedではそうなっている。私が数えたわけではない)。

 スケールに圧倒されます。
 そうかとおもえば、こんな新聞記事も。

アジア人の遺伝子コピー数多型地図、国内研究陣が完成

4月5日15時22分配信 聯合ニュース
【ソウル5日聯合ニュース】 ヒトの全遺伝情報(ゲノム)のうち、特定領域が一度に過度に抜けたり複製されることで発生する疾病を予測し、治療する上で役立つ「遺伝子コピー数多型 (CNV:Copy Number Variation)」地図が、国内研究チームによって製作された。
 ソウル大学医学部・ゲノム医学研究所の徐廷ソン(ソ・ジョンソン)教授チームは5日、韓国人・日本人・中国人各10人を対象にした「アジア人超高解像度遺伝子コピー数多型地図」を完成させたと明らかにした。
 研究チームによると、ヒトは1つの細胞に2コピーの遺伝子を有すると考えられているが、まったくなかったり1コピーしかない場合、3コピー以上存在する場 合があり、これをコピー数多型と呼ぶ。言い換えれば、30億個の塩基対で構成されるヒトのゲノムが、数百~1000個以上の単位で一度に抜けたり、増える ケースを指す。
 この情報は今後、個人間、人種間の遺伝的な差に基づく医学のカスタマイズを実現するのに役立つと、科学者らはみている。
 徐教授チームは今回の研究で、次世代シーケンシング技術(Next Generation Sequencing Technology)に、独自開発し た超高密度DNAチップを加える方式で、これまで発見できなかったアジア人固有の遺伝子コピー数多型約3500個を新たに発見したと説明した。アジア人にだけ抜けていたり、増えた遺伝子部分が3500個に達することになる。
 研究チームは、アジア人を対象にした超高解像度遺伝子コピー数多型地図が初めて製作され、コピー数多型と疾病の関連性を本格的に研究する基盤を築いたことに意味があると評価している。
 今回の研究結果は、英科学誌「ネイチャー・ジェネティクス」電子版に5日付で掲載された。

 なんだかなぁ。人数は30人と少ないが、5,177のCNVsからなる極めて高精細の地図ができたことは間違いない。アソシエーション解析はこれからなのだが、WTCCCが一般的な解析プラットホームでのCNVsの解析はほぼ無意味と結論したからには、アジア人特異的CNVs用タイリングアレイでも作らないと、この後インパクトの大きな仕事に仕上げるのは大変だ。論文はこちら。

  • Hansoo Park et al., “Discovery of common Asian copy number variants using integrated high-resolution array CGH and massively parallel DNA sequencing,” Nat Genet advance online publication (April 4, 2010), http://dx.doi.org/10.1038/ng.555

 ともあれ、人種横断的な解析ではCNVsと疾病の関連が見られなかったのだが、母集団をアジア人に絞り込むと、はたして、より偽のアソシエーションの少ない精密な解析ができるようになるものかどうか・・・。CNVsと疾病との関係の検出の可能性については、WTCCCとは異なる結論に対する期待がある一方、もうダメなんじゃないかという不安もあり。

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2010年4月11日 (日)

単純化への欲望

 人は複雑でわかりにくいものを理解したいと望む。そして理解しやすくするために色々なものを、色々なやり方で単純化する。

 たとえば個々に個性と人格を持った人間でさえも、干支では60種類、西洋占星術では12種類、九星では9種類、血液型占いではたった4種類に分類してしまう。どの分類にも科学的な根拠はないのだが、それぞれの占いの体系の中ではそれなりに尤もらしい理屈がつけられ、それぞれの体系の信奉者はそれで満足している。

 しかし、深く考えるまでもなく血液型の4種類という要約はやり過ぎだろう。では、60種類なら良いのか?これだとほぼ11億人がそれぞれの干支に割り当てられるのだが、同じ性格、同じ運命の人々が地球上に11億人も居るという仮説はやはりいただけない。

 科学技術の分野でも、多くの変数を扱う多変量解析というデータのあつかい方がある。数十、数百項目ものデータを、ある法則性に従って数個の変数に重み付けして要約することもできる。例えば、自己組織化マップとか主成分分析という解析手法がそれで、多次元のデータを人が直感的に把握できる2-3次元にまで要約する。

 主成分分析では、もともとの多次元データを互いに相関の低い数個の因子に分割し直すのだが、結果の解釈においては、それぞれの因子でデータ全体の変動の何割を説明できるかが重視される。たとえば3つの主要な因子で全体のデータの変動の70%を説明できれば、その解析はまずまず上手くいったと言えるだろう。それでも、次元の縮減によって情報の3割を捨てていることになるのだが。

 一方、3つの主要な因子で全体のデータの変動の30%しか説明できない場合、その解析は失敗だったと言って良い。ある現象を説明するのに、収集したデータの30%だけで結論を導化ざるを得ないという場合は、作業仮説か、データの収集方法か、解析方法かのどこかに問題がある。

 科学的なデータの縮減も、その手法を適用する前提如何で上手くいくこともあれば失敗することもある。逆に言えば、作業仮説もデータの収集方法も妥当であれば、そうそう失敗するものではない。ただ、上手くいったとしても、”次元の縮減=分かり易くするための単純化”は、何割かの情報を捨てていることに違いはないのだ。つまり、単純化が無駄を生み出しているとも言えるのだ。

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 以上の議論を踏まえずに、本日のニュース。読売新聞より。

研究系の38法人を統合へ、政府が仕分け方針

 政府は10日、現在104ある独立行政法人のうち、研究開発などを行う38法人を統廃合した上で、「国立研究開発法人(仮称)」に移行させる方針を固めた。

 23~28日に独立行政法人を対象に「事業仕分け」第2弾を実施するが、国家戦略として研究開発を主導するには研究開 発関連の法人を一定程度、存続させる必要があると判断した。

 5月中旬にも決定する独立行政法人改革の基本方針にこうした方針を盛り込む。

 これに関連し、枝野行政刷新相は10日のさいたま市内での講演で、研究開発関連の38法人は「5から15くらいに整理できる」と述べた。

(2010年4月11日18時11分  読売新聞)
 独立行政法人都市再生機構も、独立行政法人理化学研究所も、同じ法的枠組みというのは無理があったのかもしれない。が、「5から15くらい」というのはずいぶん幅がある。数が減れば、それだけ分かり易くなるというものでもないのだが。

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