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2010年6月 8日 (火)

わかりやすい帰納法の一例

 今は亡き昭和の爆笑王、桂枝雀師匠の住吉駕籠のまくら(論文で言うところのintroductionですね)では、東京-大阪をむすぶ鉄道を題材にこんな話が繰り広げられます。演目は関西の落語、”住吉駕籠”です。

 今から20年前の当時は東京-大阪間が3時間10分、これがいつの間にやら3時間5分。3時間5分が3時間。これが2時間55分、2時間50分。今、一番早い「ひかり」のタイプのもので2時間43分までなったという話でござます。えらいものですねぇ。

 知らず知らずのうちに早くなっているという・・・知らず知らずといいましても知っている人が知っているというと思うんですけど。
 わたしなんぞは3時間10分で十分だと思うのですけど、油断できませんね、リニアモーターカーというものができるんだそうで・・・。これができると2時間30分どころじゃございませんで、走り始めると東京-大阪間が1時間で行っちゃうんだそうですからな、これはもう早いですよ。

 ですけどねぇ、走り初めは1時間ですけど、そんなものは1時間ではおさまりませんよ、人間には欲望というものがあってよりファスターによりファスターにと考えますから、1時間が50分に、もののながれがそうですからな、「50分になったねぇ」なんて言っておりますと、これはおそらく40分になるでしょう。40分になると、まあ30分になるのは必然ですからな、「大阪-東京が30分になりましたなぁ」なんていってると、これは20分で行くようになりますな。「20分で行くんだって」といってると、15分になります。15分になれば、もう自ずから10分になりますね。

こうなるともう大変で、駅弁なんか買って大阪から乗りまして、「動き出しましたね。弁当でも食べましょうか」なんて言ってると、「東京ー」なんて・・・。お弁当をいつ食べればいいのやら。

 さて、この1時間の所要時間がなんやかやで10分まで逓減するであろうと言うのが、帰納的推定なんですね。農薬検査などでおなじみのサンプリング調査は、全体集合の一部を調査すれば、後はだいたい同じというなんだかいい加減な推定法です。

 とはいえ、この推定が成り立つにはそれなりの根拠もあって、例えば住吉駕籠のマクラで言えば、

人間には欲望というものがあってよりファスターによりファスターにと考えますから

と言う部分。なにかの原理的な保証が背景にあるので、一定の傾向が維持されるという訳です。このあたりさりげなく解説しているあたりは流石は枝雀師匠です。

 農産物のサンプリング調査も、たとえば産地、生産者、生産時期が同じロットについては推定が成り立ちますが、だからといって他のロットについての検査結果を保証するものではない、ということです。

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 「名前を呼んではいけないあの人」が君臨されることが決まった日、記す。

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