曲げない政治家、曲げる政治家
ベイズ推定のできない政治家とできる政治家の例。
朝日新聞のニュース。イタリアより。
伊閣僚「W杯優勝でもボーナスカット」 代表選手ら激怒
2010年6月15日17時 2分
【ローマ=南島信也】緊縮策に取り組むイタリア政府の閣僚が、サッカーW杯で同国代表チームが優勝した時などに支払われるボーナスの削減を提唱し、代表メンバーを激怒させている。イタリアは前回チャンピオンで、過去4回優勝している強豪。士気に影響したのか、14日の初戦パラグアイ戦は引き分け発進だった。
ANSA通信などによると、カルデロリ法律簡素化相が6日、「国民の誰もが(緊縮策によって)犠牲を強いられる。W杯のボーナスをカットし、選手も辞退するべきだ」と発言。これに対し、代表チームのGKブフォンは「政治家はいつも徒党を組んで我々に向かってくる」。主将のDFカンナバロも「馬鹿げた国だ、とだけ言っておくよ」と吐き捨てた。
同国代表が1次リーグを突破すると800万ドル(約7億3千万円)が、優勝した場合は3千万ドル(約27億5千万円)が同国サッカー連盟からチームに支払われる。
ベルルスコーニ首相はセリエAの強豪ACミランのオーナーで、頻繁に試合観戦に訪れるなど熱狂的なサッカーファンとして知られている。そのためカルデロリ氏の発言は政府見解ではなく、個人的な考えとみられる。
どれだけボーナスがカットされる見込みかも重要ですが、イタリアの選手は名誉のためだけに戦っている訳ではないことが良くわかります。ともあれ、ボーナスの原資はサッカーくじにするとか何とかやりようは無いものでしょうか。
一方我が国のニュース。MSN産経ニュースより。
蓮舫行刷相 はやぶさ帰還を絶賛 「仕分け結果、何が何でもではない」
蓮舫行政刷新担当相は15日午前の記者会見で、小惑星探査機「はやぶさ」の帰還を「偉業は国民全員が誇るべきものだ。世界に向かって大きな発信をした」と高く評価した。
また、昨年11月の事業仕分けで、後継機開発など衛星関連予算を削減と判定した仕分け結果について「宇宙開発は私は直接担当しておらず、今一度流れを確認している」と釈明。「仕分け結果を何が何でも守るべきだということではない。国民のさまざまな声やご判断は次期予算編成に当然反映されるべきだ」と語った。
ベイズ推定のできる政治家の例?ではありますが、仮に、事業仕分けという手法による研究開発行政に対するレビューのプロセスと結果が妥当であれば、予算削減の査定を見直す必要はありません。逆に、レビューのプロセスや結果に瑕疵があれば予算削減は見直し、同じ過ちが起きないように再発防止策を公表し、その上で当該レビューの責任者である担当大臣として謝罪するべきです。
Jaxaのプロジェクトリーダーの弁。「ローコストだったのは、冗長性がない技術的挑戦だったから。それでうまくいったのは幸運」ということなので、17億円の予算を3000万円に削っては何もできません。研究者に捨て扶持を与えて生かしておくくらいなら、予算を全面的にカットして他のプロジェクトを担当させた方が、まだ人材の有効活用になるというものです。
たしかに、はやぶさの故障からのリカバリーは素晴らしかったのですが、そもそもどうして燃料漏れなどの故障が頻発したと思ってるのでしょう。地上で十分なテストができていれば、技術者達もここまで苦労はしなかったのではないかと思います。
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