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2010年4月 5日 (月)

「大腸菌問題」って・・・

 内部告発された”出来事”の事実関係も含めて微妙な案件。生命倫理・安全対策室の皆様もご苦労様。

香川大:大腸菌問題 違法処理の疑いで文科省が調査  /香川

 香川大医学部の研究室が遺伝子を組み換えた大腸菌の培養液を違法に処理した疑いがある問題で、報告を受けた文部科学省は2日、職員2人を派遣して 現地調査をした。

 調査は非公開。大学側は阪本晴彦・同学部長や調査委員会のメンバーら8人が対応し、事実関係の確認や調査の進み具合、問題となった実験の現場を視察した。

 同省ライフサイエンス課生命倫理・安全対策室の井上俊樹・室長補佐は「大腸菌は安全性が高く、施設内で滅菌処理されていると報告を受け、安全面では大丈夫かと思う」と感想を述べ、違法行為があったかどうかについては「引き続き大学側に調査をお願いしたい」とした。

 阪本学部長は「全部説明してご理解いただいたと思う。今後の調査もなるべく早急に行って報告したい」と話した。【三上健太郎】

別の報道では、

香川大、違法廃棄の疑い/遺伝子組み換え培養液

2010/03/31 10:04

 香川大医学部の生体情報分子学の研究室が、実験で遺伝子を組み換えた大腸菌の培養液などを滅菌処理せず、流しに捨てて処分し続けていた疑いがあるとして、香川大が調査していることが30日、分かった。遺伝子組み換え生物は生態系に影響を及ぼす恐れがあり、「遺伝子組み換え生物使用規制法」で処理方法が定められている。文部科学省も近く実地調査に乗り出す方針。

 香川大によると、18日に「医学部の実験室で、遺伝子の実験に使った溶液などを違法処理している」と阪本晴彦医学部長へ関係者が内部告発した。大学は26日、学内での遺伝子組み換え実験をすべて停止するとともに、調査委員会を立ち上げて学校内外の水質検査などの実態調査を開始、29日に文部科学省へ報告した。

 調査では、遺伝子組み換え実験は学長に申請していた実験室とは異なる部屋で行われ、学内規程に違反していたことも判明。水質調査の結果や大腸菌の培養液などの処理方法について同大は「まだ調査が始まったばかり。何もコメントできない」としている。

 文部科学省は省令で、遺伝子組み換え生物の拡散防止措置として、実験室内での飲食を禁止している。関係者によると、香川大医学部の実験室内では、実験中の飲食が常態化していたという。

 香川大の担当教授は四国新聞の取材に対し、「研究室内でそのような違法行為は一切ない」と答えた。

 うーん。漂白剤やUVで不活化した大腸菌も生きている大腸菌も同じように見えるし、組換え大腸菌もコンピテントセル作成のために増殖させたホストも同じに見えるので、「大腸菌の培養液などを滅菌処理せず、流しに捨てて処分」した有様を目撃しただけでは、その場で違法かどうかまでは判断できない・・・何を捨てたのか熟知している、捨てた当事者なら話は違うが。

# 最近はホストセル自体が組換え体という株もあるので、ホストセルだからといって安易に流しには捨てられないものもある。

 プラスミドや組換えタンパク質の調製のために培養した大腸菌の培養液をそのまま流しに捨てることはない。プラスミドもタンパク質も回収しないなんて、第一もったいない。しかし、集菌後の遠心上清を滅菌せずに流しに捨てたのなら、違法の疑いがある。

 「組換え大腸菌」一般を単離する方法は無いが、流しのトラップの水を遠心分離して沈殿を、研究室で使っている数種類の抗生物質を1種類ずつ入れたLBプレートにスプレッドして培養すると、なにがしかの予想はできる。一晩培養してコロニーが生えている様なら液体培養に回してプラスミドを抽出するか、pUCベクター用のユニバーサル・プライマーでコロニーPCRをすれば、運が良ければ(あるいは、”運が悪ければ”、だが)組換えDNAが検出できるだろう。

 とりあえず実験中の飲食はやめましょう。これは一目でわかるので。

 ともあれ、全学的な組換え実験中止というのは非常にダメージが大きいし、はた迷惑だ。日常業務の点検の呼びかけの意味ならまだ意味はあるのだが、それ以外の意味はない。文科省でもそういう指導はしていないことだろう。

 さて、この件、どう決着が付くだろうか。

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コメント

これって、組み換えだから問題なのでしょうか?
それとも生の大腸菌流したからなのでしょうか?

toxinとかvirulence factorとかが入っていたならべつですが、
なんか腑に落ちない決まりですね。

 組換え微生物の環境放出を行うのであれば生物多様性影響評価を行った上で大臣承認を得てから、というのが日本の法律。なので、実験室の流しが外界に直通しているのであれば、そこに組換え微生物を流すのは違法です(室内で回収、不活化まで完結できるのであれば流してもOKです。実際そういう構造の流しもあります)。
 逆にきちんとルールに従った拡散防止措置を執って実験室から外に出さないようにさえしていれば、毒素であれ病原性の組換え体であれ概ね自由に扱えます。

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