魔法のコメ
ReutersによればインドのオリッサにあるCRRIでAghniboraというコメの品種を開発したとのこと。際だった特性は、「水又はぬるま湯に15分浸すだけで食べられる」という点。調理のための加熱がほとんど必要ないという点がインドでは重視されている。薪の入手もっままならない貧困層の人々にも利用しやすいという点と、CO2排 出量を削減できる点が重要と考えられているようだ。
元々はAssam地方の"komal sawl", "komal chawl"あるいは"komal chaul"と呼ばれる在来品種群に由来する性質らしい。
デンプンにどのような変異が生じているのかはわからないが、人間の消化液のアミラーゼは結晶化したデンプンを分解できないので、「お湯に浸すだけで食べられるお米」は、デンプン合成系に何らかの異常があるはずだ。
この性質は組換えイネをバイオリアクターとしてタンパク質を生産させる場合にも有利な性質だ。生理活性が重要なタンパク質を生産させる場合に、尿素やカオトロピック塩のような変性剤、強力な界面活性剤や還元剤を使わなくても種子から組換えタンパク質を抽出できるかもしれない。さて、どんな変異なんだろう。
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