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2009年9月6日 - 2009年9月12日の記事

2009年9月12日 (土)

"つけまわし"の代償は?

理化学研究所の主任研究員が背任容疑で逮捕された一件。
毎日新聞より。

理研背任事件:別の業者に資金提供させ1600万円返済

 独立行政法人「理化学研究所(理研)」の物品購入を巡る背任事件で、主任研究員の和田達夫容疑者(53)が、業者側に付け回しした遊興費など約 5500万円のうち約1600万円を、別の出入り業者に提供させた現金で返済していたことが警視庁捜査2課の調べで分かった。同課は、和田容疑者がほかの 業者とも癒着していたとみて調べている。

 同課によると、和田容疑者は99年末、営業で理研に出入りしていた研究資材販売会社「秋葉産業」社長、嘉藤(かとう)悦男容疑者(76)=背任容疑で逮捕=と知り合った。和田容疑者は当時、研究員だったが、嘉藤容疑者は発注権限を持つ主任研究員への昇進を事前に知り、遊興費などの肩代わりを持ちか けた。和田容疑者は取り調べに「当時、研究や出張費が足りず金に困っていた」と供述しているという。

 和田容疑者は自己資金などで返済しながら秋葉産業側に付け回ししていたが、03年秋に嘉藤容疑者から肩代わりの残高が約700万円と知らされ、別 の業者からの資金提供や秋葉産業への架空発注で補てんを始めたという。和田容疑者は「今までの経験から架空発注を思いついた」などと供述しているという。

 同課によると、和田容疑者の秋葉産業側への付け回しは07年末まで続き、総額は約5500万円。同社への架空発注は03年10月~09年8月で約3900万円で、差額分約1600万円を別の業者から金策して穴埋めしていたという。【酒井祥宏、川崎桂吾】

まず第一に本人のモラルの問題であることは間違いないのだが、100万円以下の小口であれば発注元の研究者と受注業者が随意契約で支払いできてしまうところはシステム上の問題。

大抵の独法は100万円以上の調達は入札になっているはず。私の職場では、小口の試薬などは定期的にとりまとめて、契約金額を大きくして入札しているようだ。この場合、個々の商品の発注元は落札してみるまでわからないので、架空発注は非常に難しい仕組みだ。

しかし、ひどいな。

# 千葉県庁もえらいことになっているが。

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2009年9月11日 (金)

治療方針の違い

読売新聞より。

「新型」感染でもタミフル原則不要、米が指針

 【ワシントン=山田哲朗】米疾病対策センター(CDC)は8日、健康な人は新型インフルエンザに感染しても、タミフルやリレンザなど抗ウイルス薬による治療は原則として必要ないとする投薬指針を発表した。

 抗ウイルス薬の供給には限りがあるほか、過剰投与で耐性ウイルスが出現する恐れが高まるため。CDCのアン・シュケット博士は同日の記者会見で「子供でも大人でも大多数は抗ウイルス薬は必要なく、自宅で休養することで治る」と述べた。

(2009年9月9日13時52分  読売新聞)

”健康な人は”、原則タミフルは不要と言うことですね。その、”健康な人は”というのが、この記事の最も大事なところです。

健康な人にとっては、新型インフルエンザといえども、寝ていれば治る病気であって、逆に休養をとって自然治癒を待つしかない病気ということ。

今回の新型インフルエンザは、通常の季節性インフルエンザ同様、症状が出始めてから7日程度でほぼ回復する。タミフルを服用しても、熱が下がるのが平均1日程度早くなるだけ(治験データ、表6、表8)なので、基礎体力のある人にとってはそれほどありがたい効果はない。寝てられないほど仕事が忙しい人にとってはありがたいのかもしれないが、病気でも1日も余計に休めないのであれば、それは仕事の体制に無理があるのかもしれない。

アメリカの治療方針は、もともとタミフルなどなかったものと思って休め、ということ。新型インフルエンザだけでも国民の1/3が罹患するのだから、そんなものに医療費をかけるな、ということらしいが、これは実は日本でもあてはまるのではないだろうか。患者数が膨大で、しかも基礎体力がある患者の場合は、放っておいてもリスクは高くならず特に治療の必要がないとあれば、安上がりかどうかが選択基準になる。

そうこうしているうちに、

タミフル耐性「新型」、米で人から人へ感染か

 米疾病対策センター(CDC)が10日、週報で発表した。

 タミフルを製造しているスイスの製薬大手ロシュによると、耐性ウイルスは日米などで7日までに13件が報告されているが、いずれのケースも1人の患者から検出されただけで、周囲への感染は確認されていなかった。

 CDCは、健康な成人にタミフルを事前に飲ませる「予防的投与」など、耐性ウイルスの出現をまねく過剰使用を控えるよう呼びかけた。

 CDCの報告によると、米ノースカロライナ州でキャンプに参加していた10代の少女が7月8日、インフルエンザの症状を訴えた。同じ小屋に泊まっていた別の少女も11日に発熱、2人からタミフルに耐性を持つ新型ウイルスが検出された。

 キャンプ場では、6月から新型インフルが流行、発症していない子供や職員計600人以上が、感染予防のため10日間、タミフルやリレンザを服用した。

 2人は、タミフル服用中にもかかわらず発症したため、医師が耐性ウイルスを疑い検査した。キャンプ場では、ほかにも6人がタミフル服用中に発症。最初の少女からもう1人へ感染したか、別の患者から2人に感染したものとみられる。

(2009年9月11日10時56分  読売新聞)
ウイルスの進化は早いからなぁ。キャンプ場から帰って家で寝てるんだな。タミフルが効かない分、1日余計に寝て居なきゃいけないだけだから。

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2009年9月10日 (木)

認知症の進行を遅らせる”色素”

地味なニュースですが、実は社会的には大きなインパクトがあるかもしれません。
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林原生物化学研究所が、
シアニン系の感光色素(NK-4)に脳の認知機能に改善作用があることを発見した。プレスリリースはこちら

動物実験での効果は既存薬(Donepezil)とほぼ同等(ただし、投与経路は腹腔内注射)。この既存約はアリセプトという製品名でエーザイから発売されており、国内で唯一、保険適用されている認知症の進行を遅らせる薬。

ただ、薬価が高いという理由で治療に使えない方もある模様。また、ピペリジン誘導体に過敏な患者さんには禁忌となっていて使えない。

そういう意味では、もし低コストで生産できて、なおかつ第一選択肢の医薬品が使えない患者さんにも適用できるのであれば、効能が同等でも医薬品としては大きな価値を持つ。

ただ、
動物実験でのNK-4の効果は分かったが、毒性はどうなの?とか、特別養護老人ホームや介護施設での使用を考えれば、経口投与ができなければあまり実用的ではないのだが、そのへんはどうなの?感光性色素のようだが安定性は大丈夫?薬理作用のメカニズムは分かってるの?等、幾つも超えなければならない壁がある。
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今後の発展を期待します。

色素の薬理作用といえば、食用色素の青色1号にも神経の損傷を回復させる作用があったっけ。

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2009年9月 9日 (水)

海堂尊氏に名誉毀損訴訟

作家、海堂尊氏(”たける”氏。”そんし”ではありません。念のため)を名誉毀損で訴えた方が現れた。
毎日新聞より。

名誉棄損:「バチスタ」海堂氏訴えられる 東大教授が提訴

 医療現場を描いた小説「チーム・バチスタの栄光」などで知られる作家、海堂尊(たける)氏の書いたインターネットの文章で名誉を傷付けられたとして、日本病理学会副理事長の深山正久東大教授が、海堂氏と文章をホームページに掲載した出版2社に総額計1430万円の賠償と謝罪広告の掲載を求め東京地裁に提訴していたことが分かった。

 2社は「宝島社」(東京都千代田区)と「日経BP社」(港区)。提訴は昨年10月21日付。訴状によると、深山教授が厚生労働省から交付金を受けて行った研究について、海堂氏が「学会上層部と官僚の癒着」と記載した点などを名誉棄損としている。【小林直】

さて、たしかに宝島社のホームページには、海堂尊氏による”【海堂ニュース! 14】”というそれらしい記述がある。(名誉毀損に当たる文書を広める片棒を担いだ、と言われてはかなわないのでリンクはしない。)

しかし、当の深山教授は、このページが公開され続けることをどう思っているのだろう?もし、公表されるのが不都合であれば、裁判所に削除請求仮処分申請をして、出版社に対してホームページ上の文章の掲示をとりあえず止めさせる対抗措置を取ればよいのに・・・。そのあたりの感覚が良くわからない。

今回の提訴は損害賠償請求が主のようなので、民事だろうが、刑法で言う”名誉毀損”(罪)は面白い規定がある。

第二百三十条  公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。
”事実の有無にかかわらず”なのだ。刑事訴訟にして事実を争うと、”やっぱり学会上層部と官僚の癒着”があったんじゃないか”と事実関係が明らかにされて、恥の上塗りになることを恐れての民事訴訟なのだろうか。だとしたら、やはり削除請求仮処分の方が先だろうに。

# それとも検察にはとりあってもらえなかった?

逆に裁判を通じて、書かれてしまったような事実がなかったことが明らかになっても、係争中はホームページ上に事実とは異なる「学会上層部と官僚の癒着」を臭わせる文章が掲載され続けて、深山教授の被る不利益は拡大し続ける。

既にニュースになってしまったので、海堂氏が書いた文章は、その事実の有無にかかわらず深山教授の意図とは裏腹に、これまで以上に多くの人々の注目を集めることになるだろう。これは、情報戦としては大きな失敗だ。

そして、今後、民主党が厚労省にメスを入れる機会を与えることになるだろう。昨年10月の提訴ということなので、今回の政権交代は視野に入っていなかったのだろうが、年金問題だけでも大変なのにちょっと気の毒。

# 民主党が与党でむしろ良かった?

その結果、AIに世間の注目があつまれば、それはそれでよし。海堂尊氏のライフワークは思わぬ形で実ることになるのかもしれない。

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