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2009年4月5日 - 2009年4月11日の記事

2009年4月10日 (金)

無糖、無添加、無○○

何かが加わっていないことや、何物かではないことが、ある製品を他の製品から差別化する際にセールスポイントとして利用されることがよくある。

食品でよく見かける「無添加」、コーヒー飲料の「無糖」にカフェインレス、ビールなどのプリン体カットに、低カロリーというのもそうかもしれない。「栄養満点」というのがセールスポイントだった時代があったことを考えると、そんなにあれもこれも入っていない食品を食って何になるのだろう?と不思議に思う。

この種の”売り方”をする場合、もともとの製品に入っていた添加物、糖、カフェイン、プリン体などは入っていない方がより良い物、それ自体は有害ではないにせよ、望ましくはない物、という買い手の認識を誘う。何であれ、広告で声高に言っているのだから良い物に違いない、という判断停止の結果だろう。

# ”遺伝子組み換えでない”と言う表示もこれと同列だ。

今般の千葉県知事選挙では、元自民党の国会議員であった森田健作氏が「無所属」というブランド(”無印良品”のようなものだ)を掲げて、当選した。その一方で、選挙期間中も”自由民主党東京都衆議院選挙区第2支部の代表”であったらしい。

わかりにくい話なのだが、知事選の際の所属政党は、いわば”任意表示”のようなものらしい。つまり、”○○党”という支持母体や所属を掲げる場合は、選管に”党の所属党派証明書”の届出が必要だが、そういうブランドを表示しない場合は、その根拠となる”党の所属党派証明書”は必要ないということだ。

法律上、”無所属”というブランドが所属政党という属性を表すことになっていないこと、さらに政党が支持を表明していない場合、実際にはどこの政党に所属していようが”無所属”を標榜しても違法ではない、ということらしい。

しかし、実体論として”無所属”というブランドが、無糖、無添加と同じように、優良であることの証のように選挙民に受け止められているという状況を森田氏が熟知しているのであれば(多分、そうだろうが)、自民党支部の代表のまま”無所属”を標榜していた行為は、自らの利益のために選挙民を誤認させたものであるという指摘にも一理ある。

公選法違反に問うのは非常に難しいだろうが、公選法の精神に鑑みて、改正の議論を提起するという意味では、今回の提訴は意味があるだろう。

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2009年4月 8日 (水)

すい臓でも甘味物質受容体が発現しているらしい

マウスの膵臓のインスリン分泌細胞(β細胞)では、舌と同様の甘味物質受容体が発現しているようだ。読売新聞より。

膵臓に「甘み」感じるセンサー、インスリン分泌促す働き

 マウスの膵臓(すいぞう)の細胞に、舌と同じように「甘み」を感じるセンサー(受容体)があり、血糖値を下げるインスリンの分泌を促す働きがあることを、群馬大生体調節研究所の小島至教授らのグループが突き止めた。
 8日付の米科学誌「PLoS ONE」電子版に掲載された。インスリンが十分に分泌されない糖尿病患者向けの新薬の開発にもつながる成果と期待される。
 インスリンは、膵臓の「ランゲルハンス島」にあるベータ細胞が血中のブドウ糖などを栄養素として取り込むことで分泌される。小島教授らはマウスの舌にある、甘みセンサーを構成するたんぱく質が、ベータ細胞にもあることを発見した。サッカリンなどの人工甘味料を加えたところ、インスリン分泌を促す二つの伝達物質が増えたという。
 小島教授は「受容体をさらに調べれば、糖尿病の病理研究にも道が開ける」と話す。糖尿病に詳しい相沢徹・信州大医学部教授は「新薬開発への第一歩になるのではないか。膵臓に甘み受容体があるとは科学的にも面白い」と評価する。 (2009年4月8日17時19分  読売新聞)

もう一つ、朝日新聞より。

甘味感じる細胞、膵臓にも 糖尿病治療に役立つ可能性

2009年4月8日14時4分  
 舌にある甘みを感じる細胞(甘味受容体)が、膵臓(すいぞう)にもあることを、群馬大生体調節研究所の小島至教授と中川祐子助教の研究グループが突き止め、7日(日本時間8日)、米国の科学誌プロスワンに発表した。糖尿病治療に役立つ可能性があるという。
 膵臓にはβ細胞と呼ばれる細胞があり、糖を分解し、インスリンを分泌して体内の血糖値を調節することが分かっている。甘味受容体が膵臓にあることは、かつて一部の学者が唱えていたが、小島教授らは08年に研究を始め、マウスのβ細胞に甘味受容体と同じ塩基配列の遺伝子があることを発見した。
 舌の甘味受容体は甘みを感じる機能しかない。だがβ細胞にはインスリンを分泌する働きがあるため、受容体への刺激が分泌を促している可能性が高いと結論づけた。
 糖尿病になるとβ細胞は糖を分解せず、インスリンを分泌しにくくなる。膵臓にも大きな負担がかかる。このため食事療法で糖を制限する治療方法が一般的だ。だが、今回発見された甘味受容体に特定の化合物で刺激を与えれば、甘みを感じるだけでインスリンを分泌することが分かり、膵臓への負担が少なくてすむという。
 小島教授は「今後の研究で、β細胞の甘味受容体をうまく刺激できれば、糖尿病の新たな治療方法となる可能性がある」と期待する。
 順天堂大の藤谷与士夫准教授(代謝内分泌学)は「β細胞に甘味受容体があることは聞いたことがなく、興味深い発見だ。この受容体を刺激することを目的とした糖尿病の新しい薬の開発につながる可能性がある。ただ、人体のなかで受容体がどのような働きをしているのかは、今後の研究が待たれる」と話している。(渡辺洋介)

 ”舌にある甘みを感じる細胞(甘味受容体)が、膵臓(すいぞう)にもある”というのは、記者の誤解だろう。これ、逆を言えば、膵臓のβ細胞が舌にもある、おばかな・・・いや、画期的な発見になるのだから。受容体と細胞を混同しているし。困ったものだ。

 特定のレセプターが舌と膵臓にあった、と言うのであれば話は分かりやすいが、この要約はまずい。これが、朝日の記事を後回しにした理由。

 一方、朝日の記事では、甘味レセプターのmRNAがβ細胞で検出されたように読めるのだが、読売の記事では「甘みセンサーを構成するたんぱく質が、ベータ細胞にもあることを発見した」とある。mRNAを検出したというのと、その先に合成されるタンパク質を検出したというのでは話が違う。これは、読売の早とちりか?論文を読まないと判断できない。

 個人的には、読売の記事のポイントの高いところは、「サッカリンなどの人工甘味料を加えたところ、インスリン分泌を促す二つの伝達物質が増えたという。」というところだと思う。β細胞に糖の受容体があることを疑う専門家はおそらく居ないだろう。しかし、それが舌で発現している甘味受容体である、というところは結構意外だろう。β細胞が糖で刺激されることは既に知られていただろうが、甘味受容体に対して糖と似たような挙動を示すサッカリンでもβ細胞が刺激されるというところは興味深い。

 経口投与したサッカリンが血流に乗るのかどうか、など実用面での課題もあるだろうし、甘味受容体の舌での信号伝達と、膵臓での信号伝達ではおそらく経路が違うだろうから、そちらの解明も待たなくてはならない。そう簡単に治療に結びつく訳ではないだろう。

 しかし、新しい発見であることは間違いない。この発見は、β細胞にはこれ以外に糖センサーはないのか?とか、言い方を換えれば、このセンサーがインスリン分泌のトリガーとして必要十分なのか、という新しい課題への扉を開いたことになるのだろうか。

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サクラ サクラ

我が家の近所ではサクラが満開。

路上は平日だというのに花見客の車で混雑している。
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仕事をしているのが勿体無いような良い日和だ。

2009年4月 7日 (火)

FRET向け蛍光タンパク質

只今現実逃避中。

北海道大学のグループが群青色の蛍光タンパク質を開発とのこと。

群青色の「蛍光たんぱく質」北大グループが開発

 北海道大電子科学研究所の永井健治教授らの研究グループは、強い酸性やアルカリ性の中でも高い発光能力を持ち、退色しにくい群青色の「蛍光たんぱく質」の開発に成功した。
 青色系の蛍光たんぱく質の開発は世界で2例目。6日付の米科学誌「ネイチャー・メソッズ」電子版に掲載された。
 蛍光たんぱく質は、薬剤の体内での働きを確認する目印などに用いられている。ノーベル化学賞を受賞した下村脩博士が発見した緑色系や、赤色系が大半で、青色系はこれまで1種類しかなかった。
 研究グループは、緑色蛍光たんぱく質を構成するアミノ酸の一種トリプトファンの一部を、別のアミノ酸フェニルアラニンに置き換えたところ、群青色の蛍光たんぱく質ができたという。酸性、アルカリ性の程度を問わずに発光能力が高く、従来の青色系に比べ、退色する割合が約60分の1だった。
 永井教授は「酸に強い特性を生かし、胃の中などのたんぱく質の動きを直接観察したり、蛍光発色の繊維の開発への応用が考えられる」と話している。
(2009年4月7日07時24分  読売新聞)

論文はこちら。

”シリウス(Sirius)”と命名したのですね。蛍光が、424 nmと短波長なので、励起光もさぞかし短波長だろうな。記事を読んで、FRET向きだと思ったら論文では既にFRETもやっていました。流石。

論文によれば励起波長は355 nm、蛍光が424 nm。これは、CFPの励起波長434 nmにかなり近いし、理研の開発したKeimaの励起波長ともほぼ一緒です。なかなか使いでがありそうです。

蛍光退色が非常に少なくて、pHの変動にも安定している所も優れています。蛍光シルクにどうでしょう→(関係者の皆様)。

新規蛍光タンパク質の開発がこんなにニュースになるのは、やはり下村先生のノーベル賞効果でしょうか。

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今日の午後は、トラブルシュートに追われて、予定の会議に出られず。ご迷惑をおかけいたしました。あらかじめ資料だけでも作っておいて良かった。

明日は、午前中はトウモロコシの移植作業、午後は出張。

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