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2009年3月30日 (月)

”JSTのアンケート”あるいはblogを炎上させないコツ?

 私は、趣旨の明快なアンケートであって、その趣旨に賛同できる場合にはできるだけ協力するようにしている。先日、以下のようなJSTの委託アンケートがあったので回答した。

 この調査は、研究者の発する情報がメディアを介して伝達される過程に注目し、
「研究者は(インターネットを含む)マス・メディアとどのように接しているか、またマス・メディアのことをどう感じているか」
を把握するのが目的です。
 その調査の一環として「研究者のウェブによる情報発信の意識調査」を行なっております。つきましては、研究者としてブログにて情報発信を行っておられる方々にアンケートにお答えいただくことで、貴重なご意見を頂きたく存じます。

 アンケートは、15分ほどで完了します。また、収拾データは皆様の回答の「統合分析結果」のみを公表します。
(お答え頂いた内容が、個人あるいはサイトを特定できるかたちで公表されることはありません。)

 年度末の御多忙の折とは存じますが、調査にご協力いただけましたら幸いに存じます。

 ちょっと違和感があった。で、アンケートのWebページに進むと、

【本調査の目的】

 現代の科学技術は複雑で、市民にとってわかりにくいものになっています。同時に、科学技術は市民の生活に浸透し、さまざまな社会問題の背景になっています。科学技術情報をわかりやすく、しかも正確に社会に伝えること。この難しい仕事をやり遂げるためには、その情報流通システムの検討と改善が必要です。

 中でも、「ウェブ」は現在進行形で発展し続けている情報流通システムであり、その実態を把握する事が非常に重要となっています。ウェブの発達は個人が情報発信を行なう事を可能にし、かつての「マス・メディア」とは大きく異なるコミュニケーション手段を生み出しました。皆様の運営されている「インターネット・サイト(以下、サイト)」や「ブログ」も、そのひとつと言えます。

 本調査では、このような背景に基づき、自然科学系研究者は、ウェブ上での情報発信を行なうことに対して、どのような意識を持っているのかを把握するのが目的です。

 こうした一連の調査を通じて、現代日本における研究者とマス・メディアの関係性を把握すること。さらに海外で盛んに行われている同種の先行研究と比較することで、将来的には日本の研究者とマス・メディア間の情報流通を、より円滑にするための方策(社会技術)を開発することが、本調査の最終目標です。

 うーん、私は確かに「自然科学系研究者」だし、「ウェブ上での情報発信」をしてはいる。

 しかし、blogの主な目的は「科学技術情報をわかりやすく、しかも正確に社会に伝えること。この難しい仕事をやり遂げるため」・・・ではない。大体そんなに気負っていては、個人的なblogなんて書いていられない。私は、主に自分の備忘録としてblogを書いている。そして、その情報を共有することで誰かの役に立つのであれば、それにこしたことはない・・・というくらいの軽い気持ちで書いている。ますます違和感を感じる。

 さらに先のページに進むと、こんな設問がある。

「研究者がサイト/ブログを運営する」ことで得られる利益や、社会に対する影響に関して、あなたの意見に最も近いものをそれぞれ選択してください。

 私は職業研究者だが、研究者としての立場で専門分野に関わる情報発信の手段としてblogを運営している訳ではない。従って、何等、利益を求めていないし、影響力の行使も意図していない。・・・困るんだよなぁ、こういう先入観に満ち満ちた設問は。

コメント欄に書き込みが殺到する「炎上」と呼ばれる現象があります。あなたのサイト/ブログが「炎上」した経験はありますか?ある場合は炎上に至るまでの簡単な経緯と、その際に講じた対処について教えてください。

 告白しよう。私は、匿名で他人のblogに好き勝手な放言を書き込むことを許容できるほど寛容な人間ではない。匿名のコメントについては、私の主観で許容できる範囲のものしか公開しない。従って、基本的に「炎上」することはないと考えている。個人のblogは公器ではないし、世のため人のために書いている訳でもない。ましてや、トラックバックならばまだしも、匿名の非礼なコメントを自分の運営するblogで公開する義務はないと考えている。無益なコメントは公開しないこと。強いて言えばそれがblogを炎上させないコツだ。

 最後に、このアンケートについてもう一点だけコメントしたい。

研究者が社会に向けて情報発信する上で、ウェブは従来のメディア(テレビや雑誌、新聞など)に比べてどのような長所があるでしょうか。あなたの意見をお書きください。

 マスメディアは、時間や紙面の枠に縛られている。また、コンテンツを社会に伝えるメディア(媒体)であると同時に、商業的には広告媒体であって、広告の視聴者に対する”受け”を狙ったコンテンツの”制作”がなされる。研究者がマスメディアを通じて情報発信をする場合は、編集権を持ったメディアに対して、彼らがコンテンツを制作するための”素材”を提供しているに過ぎない。確かに、プロの手にかかれば研究者の提供した情報は、概ね要領よくまとめられたコンテンツに仕上がる。それはとても我々素人の及ぶところではない。

 しかし、情報を提供する側に編集権がないという点は、blogや論文とは決定的に違っている。つまり、自分にいかに伝えたいことがあっても、それを伝えるかどうかと言う選択権はメディアの側にあるということだ。

 この違いは、blogと既存メディアを同列に比較して長所がどうのと言う問題ではない。新聞や放送のように、自分の側に編集権のないマスメディアを通じて情報を社会に伝えるということは、自ら編集権を放棄して単なる”素材”に成り下がることを了解するということなのだ。blogも新聞や放送も、マスメディアとして同列に置いた考え方なのだろうが、情報発信をする主体のあり様から見れば、これらのメディアの選択は情報発信の主体が本質的には誰なのか?という問題に還元される。

 「研究者のマス・メディア・リテラシー」を調査するのであれば、その違いにもっとセンシティブであるべきだろう。私は、この質問のあまりのナイーブさに衝撃を受けた。

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