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2008年9月14日 - 2008年9月20日の記事

2008年9月20日 (土)

そもそも非食用米から作ったデンプンに有害物質は含まれているのか?

島田化学工業で事故米をコメ・デンプンの原料に使っていた件。

問題のコメ・デンプンには有害物質が含まれていたのだろうか?工業製品としての食用澱粉はそれ自体に毒物が含まれていなければ、 食品安全性に問題ありとして食品衛生法で取り締まることはおそらくできないのではないだろうか。

非食用米を米澱粉の原材料に使用したことの問題点は、農林水産省が売却時につけた、 食用に転用しないと言う契約条件を反故にしたことにある。消費者の信頼を裏切った、という結果責任はもちろんあるが、 そもそも消費者は事業者をそんなに信頼しているのか?われわれ消費者はどこの誰が作ったとも知れない加工食品を日々、 考えもなく食べているだけではないのか。

 

事故米食用転売:島田化学の米でんぷん、ロット番号を公表--農政事務所 /   新潟

 
   

 農林水産省新潟農政事務所は19日、島田化学工業が事故米を転用製造した米でんぷんの「ロット番号」を公表した。     番号は製造年月日を示しており、納入業者に帳簿などに記録があれば事故米混入製品かどうかを確認できるという。製品名は、姫粉、     マイ・アルファK、ベターフレンド、ミクロパールの4種。

   

 農政事務所が公表した番号は次の通り。

   

 150526、150805~150827、150901~150909、160714~160720、170117、     170202、180719、190811(以上4種共通)▽190822(ミクロパールを除く3種)▽180726、     180919(マイ・アルファKのみ)【畠山哲郎】

 
 
   

毎日新聞 2008年9月20日 地方版

 

ロット番号が明らかになっている製品については、製品に含まれる有害物質の検査を行なうべきだろう。

なお、私の知る限り、どの植物のデンプンも精製する際にはタンパク質や脂質、 ポリフェノール類による着色等を取り除くために、希薄なアルカリや界面活性剤、さらにはそれらを除くためにしつこく洗う。コメ・ デンプンも例外では無いだろう。原材料は兎も角も、島田化学工業のデンプンの品質が確かであれば、 殺虫剤もアフラトキシンB1も検出限界以下になっている可能性が高いのだが。

製品回収云々の前に、まずは個々の製品の安全性の確認をするべきだろう。

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2008年9月18日 (木)

食塩を使わないPEG沈殿

温故知新のプロトコルの紹介。

昔々、GIBCO-BRLのホームページでPEG沈殿によるDNAのサイズフラクションの方法を書いた短い論文が出ていた。 1998年にダウンロードしたと思しきタイムスタンプのPDFが手元にある。

今でも掲載されているかな?と思ってGoogle scholarで調べてみたらまだあった。

http://www.invitrogen.co.jp/focus/181027.pdf

吸収合併で会社はGIBCO-BRLからInvitrogenに変わってしまったが、一応ジャーナルと言う位置づけだからか、出版された論文のサポートは続いている模様。

 さて、この論文で紹介しているPEG沈殿は一風変わっている。大抵のプロトコルは1.5 M以上の濃度で食塩を入れるのだが、このプロトコルでは30 mMという低濃度の塩化マグネシウムを入れる。つまり、 PCR産物をPEG沈後にシーケンス反応に持ち込みたい場合やライゲーションに持ち込みたい場合にも、必ずしも70%エタノールなどで洗う必要が無いので、これは結構便利だ。勿論、丁寧にPEGまで除去したいのであれば、 Phenol/CIAA処理か市販のカラムでも使わなければいけないが、70%エタノールでリンスするだけでもdNTPやプライマーの持ち越しはきれいに除去できる。

 また、この論文ではPEGの濃度依存的にDNAのサイズフラクションがかかることを示している。私は30 mMの塩化マグネシウム液を30% PEG, 30 mM MgCl2溶液とは別に作っておいて、 Mg++のイオン濃度は変えずにPEG濃度のみ下げていくことでPEGの最終濃度を15-7%くらいの間で振ってサイズフラクションをかけている。

 ・・・なんに使えるのか?PCRの際にサイズの小さなextra bandが増えてダイレクトシーケンスに差し支えそうなときに、とか、PCR産物をプライマーに仕込んでおいたサイトで制限酵素処理して、小さな断片を除去したいときには便利。 アガロースゲル電気泳動ほどの分解能はないのでサイズの近いDNA断片の分離には使えないものの、小さなDNA断片を除去したいときには電気泳動要らずなので手っ取り早い。

 ランニングコストも1サンプルあたり数円~十円くらいなので、シーケンスの前処理としては、ExoSAPよりも安いし、どのPCR産物の精製カラムよりも安い(もっとも遠心と上澄みの除去と言うステップがあるので大量処理にはあまり向いていない)。

 けれども、最近はあまり出番が無いなぁ。考えてみると、このところプラスミドのシーケンスばかりだったので、今日PCR産物のダイレクトシーケンスをしたのは3-4年振りだった。

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2008年9月17日 (水)

ハチ毒のアナフィラキシーショックには気をつけましょう。

秋口になって気温が下がり始めるとハチもストレスを感じて攻撃的になると言われています。財団法人日本アレルギー協会によると、 「ハチに刺された人の多くは、刺された局所の発赤、熱感、腫れなどの症状を認め数日後には消失します。しかし、約20%の人は、 何らかの全身症状(蕁麻疹、顔面の腫れ、吐気、嘔吐、呼吸困難、動悸等)を認め、約2-3% の人にショック症状を起こすことが報告されております。そして、このような全身症状の出現は、ハチに刺されてから5-30分後に認められ、 治療が遅れることによって死亡する可能性があります。」とされています。

即ち、ハチに刺された人の2-3%は手当が遅れると死亡する危険があるということになりましょうか。ハチといえども侮りがたいものですね。

さて、以下は日本経済新聞の本日のニュースより。

リーマン破綻の影響、与謝野氏「ハチが刺した程度」

 自民党総裁選に立候補している5人の候補者は17日午前、島根県出雲市で街頭演説した。 与謝野馨経済財政担当相は米証券大手リーマン・ブラザーズの経営破綻に関して「日本にももちろん影響はあるが、ハチが刺した程度。 これで日本の金融機関が痛むことは絶対にない。沈着冷静な行動が求められる」と述べ、日本経済への影響は限定的との見方を示した。

 与謝野氏は同時に「日本は世界経済の一員であり、世界に積極的に貢献していく。 政府も日銀も力の限り努力しなければならない。これが5 人の共通認識だ」と指摘した。小池百合子元防衛相も 「金融の世界で大きな地震が米国発で起きた。対岸の火事として見てはいられない」と、日米欧の国際協調の必要を訴えた。

 麻生太郎幹事長は「リーマンのこともあったが、日本経済は全治3年と言ってきた。どうみても優先順位からいえば景気対策だ」 と持論である景気重視論を展開した。 (12:55)

ハチの一刺しには十分に気をつけましょう。

 

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2008年9月15日 (月)

リスクに見合った手続きが必要

Blogのaccess logを見ていたら、こちらから来られる方が増えています。

"よろしい、ならば増税だ!

という刺激的なタイトルが付いていますが、私はそうは思っていないので、トラックバックさせていただきます。私は、法律家でも官僚でもありません。専門分野以外の問題について書く際には、間違った考えを持って書いているかも知れませんので、読む際にはその可能性を割り引いておいてください。

今回の三笠フーズの偽装は消費者に対するものではなく、事業者同士の商取引の間で発生しています。商品の偽装の防止に関する法律・・・というか

  1. 適正な表示に関わる法律
  2. 食品安全に関わる法律

には各種あって、それぞれ目的も所管する官庁も違います。厚生労働省のホームページに一覧表があって参考になります。この一覧表には、今回問題になった”お米”に関する主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律は含まれていません。需給と価格安定に関する法律なので目的からいっても、食品衛生や表示には関係ありませんので。

今回の一件では、農産物であるお米が、最初は食品であったはずが、品質に問題があったので工業用原料になった、それを再度食用に転用した、という経緯があったようです。

となると、その過程で、取り締まる法律も、

  1. 食用のお米の流通: 主要食糧の需給及び価格の安定に関する法律(所管:農水省)
  2. 食用のお米の品質: JAS法(所管:農水省。ただし、過去においては事業者間の流通は規制対象に含まない)
  3. 食用でないお米を食用に転用しての流通: 景品表示法(所管:公正取引委員会)、食品衛生法(所管:厚生労働省) 、不正競争防止法(所管:経済産業省)

と変わってきます。

同じ事業者が”モノ”でも、用途によって規制のルールも所管する官庁も違うので、どこで違法な扱いが発生し、その結果誰に対して(消費者?事業者?)、どのような被害が想定されるか(金銭的損失?健康被害?)によっても、適用される法律が違います。

法律の制定された歴史的な経緯や、目的を考えると致し方ない部分はありますが、その結果、事故に対して即応しにくい状況ができあがっています。

マンパワーを割いて検査を厳しくして事故の発生を抑えるという対応は今の小さな政府を指向する国民(あるいは産業界)の要望には合致しませんし、実際の所、あまりコストパフォーマンスの良い施策とも思えません。ですので、私は”よろしい、ならば増税だ”という方向性が正しいとは思いません。

ではどうするか?というと、ここでもう一度さきほどの一覧表を見ていただきたいのです。罰則については、北海道新聞のホームページの方が良いかも知れません。

  • JAS法: 改善の指示に従わなければ業者名を公表、さらに改善命令にも応じなければ50万円以下の罰金
  • 食品衛生法: 営業許可の取り消し、営業の禁止または停止。処分に違反して営業すると6カ月以下の懲役または3万円以下の罰金
  • 景品表示法: 排除命令を行い、業者名を公表。命令に従わなければ2年以下の懲役または300万円以下の罰金
  • 不正競争防止法: 3年以下の懲役または300万円以下の罰金

どれも、基本的にあえて犯罪を犯す事業者はいない、という発想なので、不正競争防止法以外は”直罰”にはなっていません。まずは行政指導、それでもダメなら罰則、というやり方です。いちいち告発しなくても良いので規制官庁のフリーハンドが大きくなり、機動的に対応できるのがメリットです(当然、デメリットもあります)。

で、何が言いたいかというと、違法行為によって数千万円から数億円の利益が上げられる場合には、たかだか3万円から300万円の罰金で犯罪は防げないと言うことです。しかも、行政指導を食う前に数億円の利益を上げて会社をたたんでしまえば、事業者名を公表されても痛くもかゆくもないし、経営者は一生食うには困らないのですから。

なので、必要なのは、厳罰化でも、直罰化でも良いでしょう。ともかく、不正な手段で利益を上げる行為が事業として割に合わないようにすることです。まず、お金のかからない罰則強化から、が良いでしょう。
# 飲酒運転も罰則強化で、行政コストをあまりかけずに効果を上げています。

それから、各種の規制法が入り組んでいる状況は、規制に関わる人員・部局の重複で行政コストもかかりますし、官庁の縦割りの影響で連携があまり宜しくないという問題があるようです。今回の三笠フーズの一件も、農林水産省には関連した事業者名を公表するための法的な権限がありませんでしたし。・・・ということで、これが整理できれば、議員の先生の大きな腕の見せ所ではないかと思います。

なお、自民党総裁選で石原先生が、検査の権限を自治体に渡せと仰っています。機動力という意味では、それで良いかも知れませんが三笠フーズのように事業所が全国に散らばっている場合、地域横断的な対応ができないと全容解明は望めません。地域横断的な事件に対応するためのコントロールタワーをどうするのか?というのが課題になります。

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