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2008年3月2日 - 2008年3月8日の記事

2008年3月 8日 (土)

ニッサン・デュアリス”増量中”!?

私の”プリメーラ カミノ ワゴン 1.8G”も9年半目に突入した。そろそろ買い換え時かと思い、 デュアリスの試乗車を置いている最寄のディーラへ行って試乗してきました。

気に入った点:

静かです。とてもSUVとは思えません。シートもすわり心地が良いです。ステアリングもプリメーラとは比較にならないくらい軽いです。 しかも、とってもニュートラルです。FFにありがちな切れすぎということはありません。今、 乗ってるプリメーラのCVTよりもすんなりスムーズに加速します。静かで、そしてスムーズに加速するので気を緩めるとスピードが出すぎます。 後方視界が悪いという人も居ますが、今乗ってるワゴンもセダンと比べると相当に悪いので、それと比べればどうと言うことはありません。 むしろ、サイドミラーが大きいので、かえって安心感があるくらいです。

気になった点:

ラゲッジスペースは、今のよりも若干狭いですが、 これまでも荷物を目一杯積んだことは2回しかありませんでしたので実用的には問題ないでしょう。

トータルではかなり、気に入りました。

セールスのお兄さん曰く「今、テレビコマーシャルでも、ニッサン・デュアリス”増量中”って言ってるように、 とても人気な車種なんですよ。」

・・・それって、”ニッサン・デュアリス増殖中”の間違い・・・だよね。1台買うと、 おまけにもう1台付いてくるっていう意味じゃないよね。あるいは、カタログスペックよりも、実は大きいとか重いって意味でもないよね。 と突っ込みたくなってしまいましたが、大人なので我慢しました(とブログには書いておこう)。

ちなみに、今のプリメーラと同じ福岡の工場で作ってるのかと思ったら、まだイギリスから製品輸入しているとのこと。

年度末なので、今が買い時かな。

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2008年3月 7日 (金)

シジミ貝は紙を食べるか?

水生生物にもセルロース資化性があるんですね。初めて知りました。まずは、京大のプレスリリースをご覧下さい。 ストーリーもきれいだし、僭越を承知で言わせていただければ、Good Job!

水生生物のセルロース資化性については、古くはフナクイムシが共生原虫の助けを借りて木を食べる事が知られていましたが、 シジミ貝は自分でセルロース分解酵素を作って、紙の主成分であるセルロースを消化するのですね。他にも、 セルロース分解性の海産生物が干潟には数多く生息しているらしいので、そのうち低温・ 高塩濃度でも効率的にセルロースを分解する酵素が海産生物から単離される日が来るかもしれません。

陸地から大量の植物性有機物が供給される大河の河口やマングローブの干潟にはもっと凄いセルロース資化性を持った生き物が居るかも知れません。 セルラーゼ遺伝子をターゲットにした環境メタゲノム研究も面白そうです。

また、 流木でも間伐材でも建築廃材でも利用できる非デンプン系バイオマスというのも化石燃料の代替エネルギーの選択肢としてはアリかもしれません。

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2008年3月 6日 (木)

"ミートホープ事件"論告求刑公判 検察の主張はまともか?

読売新聞より。予め断って置くが、私はミートホープの弁護をする気はさらさらない。しかし、検察の姿勢には疑問を感じる。

食肉偽装 元社長に懲役6年求刑 地検「食の安全捨てた行為」

 北海道苫小牧市の食肉製造加工会社「ミートホープ」(破産)の食肉偽装事件で、豚、 鶏肉などを不正に混入した牛ひき肉を食品加工会社に出荷していたとして、詐欺と不正競争防止法違反(虚偽表示) の罪に問われた同社元社長の田中稔被告(69)の論告求刑公判が5日、札幌地裁(嶋原文雄裁判長)であった。検察側は 「動機は利益を上げるためで、身勝手で自己中心的な犯行。『食の安全』を捨てた恥も外聞もない行為で、消費者に多大な不安を与えたのに、 反省の態度が十分ではない」などとして懲役6年を求刑した。公判は今年1月の初公判から3回の審理で、スピード結審した。 判決は19日に言い渡される。

 一方、弁護側は最終弁論で「会社が破産するなど事実上の制裁を受けている」と情状酌量を求めた。田中被告は最終意見陳述で 「本当に申し訳ない。深く反省している」と謝罪した。

 論告などによると、田中被告は昨年6月までの約1年間、北海道加ト吉など十数社に豚や羊などを混ぜた牛ひき肉計約138トンを 「牛100%」と偽り出荷。うち3社に出荷した約100トン分の約3900万円について詐欺罪に問われた。
(2008年3月6日  読売新聞)

冷凍肉の解凍に雨水を使ったと報道されたことが事実であれば、衛生管理上の問題はあった可能性はある。しかし、 検察側は”食品衛生法違反”には問うていない。不衛生であったことを物的証拠を以て立証できていないためだろうか。

上記の記事によれば、問われている罪名は「詐欺と不正競争防止法違反(虚偽表示)の罪」である。要するに、 利益を得る目的で表示をごまかして客を欺いた、ということが犯罪にあたるということ。これは、 最終的には消費者の選択の自由を裏切る行為につながったが、事件の当時、 事業者間の取引にはJAS法の表示義務は適用されないことになっていたため、検察はJAS法違反を問うことができなかった。また、 消費者に直接販売する製品ではなかったので、不正表示を景品表示法違反にも問えなかったのだろう。

一方、食品衛生法についてなぜ罪を問うていないかはわからないが、衛生管理上問題があったかどうか、 業務方法を従業員等から聞き取ることで調査できるものの、 細菌汚染など衛生上の問題があったかどうかは物的証拠を押されられなかったため罪に問えなかったということだろうか。

原材料を偽ることは、アレルギーを起こしやすいなど健康被害に結びつきやすいものを除いては、 食品衛生上のリスクはないだろう。だから、おそらく、 アレルギーを起こしやすい食材を除いて原材料のすり替えは食品衛生法違反には当たらない。繰り返すが、私は、 ミートホープの肩を持つ気はさらさらない。しかし、検察の論告が「詐欺と不正競争防止法違反(虚偽表示)の罪」 のみであるならば、「『食の安全』を捨てた」 という検察の指摘は的外れだ。NHKのニュースでも「食の安全」という言葉を使っていたので、おそらく検察側がそう言ったのだろうが、 「食の安全」を争点にするのであれば、食品衛生法違反の疑いについても検察側は裁判の場で事実関係を明らかにするべきだ。

そこに何ら違和感を覚えないで「食の安全」と言っているのであれば、我が国の「食の安全」 を法律によってどのように担保するのかという問題についての検察の観点がずれている。もし、今回の事件でも、 実際に食品衛生上の危険性があったにもかかわらず食品衛生法違反で立件できないのであれば、 食品衛生法の罰則など画餅だと言って居るのに等しい。逆に、食品衛生上の危険性があったことを具体的に示せないのであれば、 検察は裁判の場で食の安全を脅かしたと言ってはいけない。それでは十分な証拠もなく難癖を付けているように見える。 発言に公正さを欠いている点では、まるでどこかの新聞社のようだ。

しっかりしておくれ。

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2008年3月 5日 (水)

稚内の隠れた逸品-宗谷の黒牛カレー-

黒牛カレー1

頂き物の”宗谷の黒牛カレー”。内容量200gのレトルトカレーなんですが、そのうち60-70グラムは肉なんじゃないかと言うくらい、大量の かたまり肉が入っている。コストを考えてしまう大手メーカーには絶対に作れない代物だ。肉が多いと言うだけでなく、かなり美味い。 あまり辛くはないが、炒めた玉葱とフルーツのさりげない甘みが効いている欧風のカレーだ。値段は・・・頂き物なのでよくわからないが、 多分600-700円くらいではないだろうか。大手メーカーのレトルトカレーよりも高いが、 それでも各地のご当地カレーと互角に渡り合えるだけの品質と価格だと思う。

メーカーのホームページはこちら。ホームページでは、 たこカレー、ホタテカレー、黒牛カレーの3品で1,890円なり。しかし、黒牛カレーの単品はラインナップされていない。 電話注文もできるので、興味のある方はどうぞ。あるいは、宗谷岬にある直営店の”アルメリア” まで買い付けに行くのも良いかもしれない。それ以外に、どこで売っているのか皆目見当がつかない。

ちなみに、私は宗谷岬の丘の上にあるこの店に行ったことがある。観光のオフシーズンで、そりゃもう寂しい限り。客は私と妻と、 私の父のみという。いつまで営業を継続できるかわからない状態ですので、行くのであればお早めに!(・・・って、 稚内までレトルトカレーを買いに行く人もいないだろうが。)

インターネットで”宗谷の黒牛カレー”を検索しても食べた人のブログくらいしかヒットしない。 しかも、「地元にいながらこういう知らないものが稚内にはやたらと多い」と書かれている。・・・地元稚内でも、 知ってる人はあまりいないのか?もう、「幻のカレー」と呼んでも良いかもしれない。 ご当地カレーはもう食べ尽くしたと思っている方にもお勧めの一品です(味でも、レアものという点でも)。

 

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2008年3月 4日 (火)

産業技術総合研究所の特許生物寄託センターの病原微生物管理:調査委員会調査報告書公表

産総研の微生物管理については、昨年10月17日、マスコミ各紙に激しく叩かれたこともあり、 以て他山の石とすべし、という意味でフォローする。

調査委員会の調査報告書は このPDFファイル。

調査結果に基づいて産総研が執る対応策はこちら

 産総研としては、委員会からのご指摘と提言を重く受け止め、再発防止策、関係者の処分、等を検討し、 必要な対策を着実に進めてまいりますとともに、問題をご指摘いただいた方に誠実な対応を行ってまいります。また、 寄託センターの運営改善にあたっては、特許生物寄託制度との関連も含め特許庁とご相談し、適切に対処してまいります。

とあるが、今後の対応策を何時までに決め、決定した時点で改めて経産省・特許庁に報告するか、 報道陣等に公表するか、つくば市に連絡するか、地域住民に知らせるかは特に書かれていない。 特許庁と相談の部分もあるので勝手に決められないのかも知れない。

これまでの報道各社の書きぶりはこちら

「レベル3」の病原体の受入・保管について:

”人に感染した場合に重い病気を起こす恐れのある「レベル3」に分類されるブルセラ菌2株と鼻疽(びそ) 菌1株を含め、約20株の病原体を内規違反で保管・培養などしていたという。”、”外部機関の調査で、病原性の低い「レベル1」 の別のものだったことが確認されたとしている。”(読売新聞)

”朝日新聞が入手した内部文書によると、 01年の時点で、人に症状が出る危険性のある「レベル2」以上の病原体296株を受け入れていた。このうち、84年、88年、 90年に2法人1個人から受け入れた3株は、「レベル3」の病原体で、人が感染すると発熱などを起こし、 最悪の場合は死に至ることもあるブルセラ菌2株と鼻疽菌(びそきん)1株だった。”、”一村理事は 「2年前に菌の一部を研究機関に預けていた。その菌を調査した結果、今年7月に3株とも危険性の低いレベル1との結果を得た」 と説明している。”(朝日新聞)

さて、実際に「レベル3」(仮にCDCの決めたBSL3だとしよう)の微生物の取扱があったのかどうか? 報道された時点では、新聞社には分かっていなかったはずだ。ニュースソースは、産総研の公表、朝日新聞の入手した内部文書、 一村理事からの聞き取りのどれかだが、実際に取り扱われた菌が何かは科学的な同定作業を行うまでは分からないものだからだ。従って、 記事の中では、結局、”確認されたとしている”、あるいは”・・・3株とも危険性の低いレベル1との結果を得た」と説明している” 、 という伝聞調の書き方しかできないことになる。

一方、朝日新聞の記事にはこうある。「内部文書によると、01年の時点で、人に症状が出る危険性のある 「レベル2」以上の病原体296株を受け入れていた。このうち、84年、88年、90年に2法人1個人から受け入れた3株は、「レベル3」 の病原体で、人が感染すると発熱などを起こし、最悪の場合は死に至ることもあるブルセラ菌2株と鼻疽菌(びそきん)1株だった。」

文書から確認できる事実関係と、一般的な知識とがまぜこぜになってしまっている。 優秀な朝日新聞の社員のことだから、おそらくうかつにも混同してしまったと言うことは無いだろう。書き手の悪意を感じる。

ちなみに実際に文書から確認できたことと、一般的な知識を分けると、こういう書き方になる。

入手した内部文書によると、01年の時点で、「レベル2」以上の病原体296株を受け入れていた。このうち、 84年、88年、90年に2法人1個人から受け入れた3株は、「レベル3」の病原体(ブルセラ菌2株と鼻疽菌(びそきん)1株) であった。

一村理事は「2年前に菌の一部を研究機関に預けていた。その菌を調査した結果、 今年7月に3株とも危険性の低いレベル1との結果を得た」と説明している。

なお、「レベル2」以上の病原体は人が感染すると何らかの症状が出る可能性があるとされており、「レベル3」 の病原体のうちブルセラ菌と鼻疽菌は発熱などを起こし、死に至ることもあるとされている。

産総研の文書に記録されていたこと、理事から聞き取ったこと、一般的な知識を順にならべると、 記事とはかなり違った印象になる。これ以外のニュースソースを調べると、実際のリスクは感染すると発病するおそれのある「レベル2」 の菌株293株の受入が内規違反(内部統制の破綻)であり、なおかつ、それらを十分な病原体取扱経験の無い職員に扱わせていたこと (感染リスク)である事が分かる。

私の印象としては、内部統制の甘いのんきな研究所がたちの悪い報道の餌食になったというように見える。

今回公表された調査報告書では、問題となった受入時点では「レベル3」(BSL3) とされた菌株の同定についても記事より遙かに詳細に書かれている。同定は帯広畜産大学の専門家(報告書に氏名はないが、 調べればすぐに見当はつくだろう。BSL3の細菌を扱える研究室はそう多くないだろうから。)が16S rRNA遺伝子のユニバーサルプライマーでPCRをしてシーケンスするという標準的な方法で行われている。簡便で信頼の置ける方法だが、 それでもデータベースにない配列が出てくると決め手にならない場合もある。私も土壌細菌の16S rRNA遺伝子の配列決定を手伝ったことがある(というか、3週間ほどでクローニングからシーケンスまでみっちり教えたことがある)が、 属まで見当がついても、種まではわからないものが滅法多い。

幸いBSL3の細菌であればよく調べられているはずなので、今回実験的に得られた16S rRNAの塩基配列がそれらに該当しなかったと言うことであれば少なくともBSL3でないという事だけはできる。 科学的な事実関係から言えば、少なくともレベル3ではない、ということと、もし病原体であればレベル2の細菌の塩基配列に該当する (これも大抵はよく調べられている)ので、消去法でレベル1という推定をしているのだろう。従って、 これらの3菌株による感染リスクは無いか、仮にあったとしても既知の重大な疾病に至る可能性は低いといえる。

さて、今回公表された調査委員会の調査報告書には、他の事案と合わせて、 今回の事案の問題点が5つに纏められている。79ページもあるけれども、結局は内部統制が上手く働いておらず、その要因は

  1. 一体感を欠いた組織風土があること
  2. 統治機構がうまく機能していないこと
  3. 組織としてのリスク評価能力に限界があること
  4. マイナス情報を開示するという基本姿勢が不十分であること
  5. リスク管理規程に記載された「秘密保持義務」が組織の閉鎖性につながりかねないこと

と纏められている。

詳細は報告書を読んでいただくとして、寄合所帯の独法では「一体感を欠いた組織風土があること」とか、 「統治機構がうまく機能していないこと」というのは往々にしてある。私の所属している独法でも、とかく「昆虫のヒトひとは○○だから」とか 「動物の××て本当にできるの?」など、所属で色分けする発言を聞くことが多い。私は、植物系の研究センターに居るのだが、 他の領域の方々から見ると「植物の奴は・・・」となるかも知れない。

統治機構については、職務権限がはっきりしていない事が問題とされている。産総研では、独立行政法人通則法、 個別の独立行政法人の設置法、独法の定める業務方法書等が定められているが、いずれもかなり大雑把なもので義務、権限の範囲、 行う業務などが事細かに決められている訳ではない。また、産総研の「幹部会」では、どの幹部がどの業務の執行に関し、 どのような権限と責任を持つかが不明瞭と指摘されており、”特に「幹部会で話し合われたことに関し、いったい誰が責任を持って実行し、 いつまでに完了させるのか」等があいまいになる”と言う点が強調されている。

耳の痛い話である。ガバナンスとリスク管理の体制整備と運用は、他人事ではない。 3年後には私達の独法も大きな組織改編を迎えようとしているのだから。

この報告書を受けて、産総研はいつまでに何をどうするのかを注視しよう。

# 一部の施策(受入菌株の同定根拠を供託する方に示してもらう、とか供託の際の申込みフォームの様式を改良するとか) については既に実施済み。あとはBSL2の菌株の取扱い方法など、組織改革ではなく手直しで済む部分から着手するんだろうな。

なお、特許寄託センター自体は、製品評価技術基盤機構(NITE)のNBRCでも数年前から動いており、こちらではBSL2 (NBRCではL-2と呼んでいる)の配布も行っている。ひょっとしたら、そのうち一本化されるのではないかという気はしているのだが。

 

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