2017年3月
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  

最近のトラックバック

どこからきたの?

  • なかのひと

Google Analytics

« ヒトは”超”雑食性 | トップページ | リンク先が不適切ですので修正した方が宜しいかと。 »

2008年12月26日 (金)

日本版ノーアクションレター: カルタヘナ法関連

今日は仕事納め。このblogは、仕事場からとおぼしきアクセスがほとんどなので、明日以降、どどんと閲覧数が減ることだろう。

# 以下のエントリーは、某省庁の方々にとってはセンシティブな問題を含んでいる可能性がある。正月休み明けまでに、これが最新のエントリーではない状態にしておくとしよう。

総務省の旗振りで導入された”日本版ノーアクションレター”(法令解釈に係る照会手続)という制度がある。目的は「行政処分を行う行政機関がその行政処分に関する法令解釈を迅速に明確化する手続を、我が国の法令体系に適合した形で導入を図ること」。

手続きとしては、その目的のために「民間企業等が、実現しようとする自己の事業活動に係る具体的行為に関して、当該行為が特定の法令の規定の適用対象となるかどうかを、あらかじめ当該規定を所管する行政機関に確認」できるようにするものだ。省庁に照会できるのは”民間企業等”となっているが、大学等の独立行政法人も規制を受ける立場でこの制度を利用できるのではないだろうか?

要は、政府による規制がある事業分野で、あらかじめ行おうとする事業が関係法令による規制を受けるかどうかを確認出るというもの。これまで照会できる法令の範囲が限られていたので使いにくかったのだが、平成19年6月22日の閣議決定で次の項目が改訂された(安倍内閣末期ですな)。

                                    
3) 当該条項が民間企業等に対して直接に義務を課し又はこれらの権利を制限するものであって、本手続の趣旨にかんがみて対象とすべきものと判断される場合

この改訂によって、政府が規制を行っており、従わない場合に行政処分(不利益処分)を受ける可能性のある分野については、この制度に則った照会手続きの対象となる。

実態として平成13年の導入以来あまり利用されていない制度だが、質問の受理から30日以内に回答することを政府に義務づけているので、質問が放って置かれることはない。役所の側から見ると、質問の前提条件や範囲が明示されていれば回答しやすいが、そうでない場合には受理するまでに質問者とやりとりしておかないと結構大変そうだ。そのため、情報公開請求と同様、照会内容を補正する制度がある。また、回答を行わない事案については次のように規定されている。

(3) 回答を行わない事案
 各府省は、照会者からの照会に対し回答を行うことができない場合又は回答を行うことが適当でない場合については、回答を行わないことができる。
 回答を行わない事案については、その要件等を細則であらかじめ定めておかなければならない。
 照会に対し回答を行わない場合は、照会者に対し、その理由を通知しなければならない。

回答を行わない要件、細則の公開無しに回答を拒否することはできない。また回答しない場合にはその理由を通知しなくてはならない。

さて、カルタヘナ法では所管する官庁が不利益処分を含む行政指導を行うことができるようになっている。所管している省庁は、環境省、農林水産省、経済産業省、厚生労働省、財務省、文部科学省だ。ノーアクションレター制度への対応状況は各省のホームページをまとめると次の通り。

4 6 7 9 10 11 13 14 15 16 17 18 19 20 21 24 26 27 28 29
    * 環境省 1 1 1 1,4 1,2 2 1 1,2 2 1,5 8 1-5 2
    * 経済産業省 1 3 2 1 1 1
    * 財務省 1,2 1 1 1-4 1,2 1,2 1 1,2 1,2 1,3,5 3,4,8 1-5 1,2
    * 文部科学省 1 1 1,4 1
    * 農林水産省 (明示されていない)
    * 厚生労働省

※ 最上段の数字は法律の「条」、以下のマスの数字は「項」を表す。

事業者の行う行為がカルタヘナ法に抵触する場合、農林水産省、厚生労働省の所管する部分に関する問題でも不利益処分をうけることはあり得る。従って、これらの省庁でも、個別の条項は明示していないものの他省庁と同様にノーアクションレター制度の適用対象になっていると考えられる。

カルタヘナ法第12条-第15条が主に研究開発に関わる第二種使用に関係する。このうち第14条に規定する、拡散防止措置を執らせるための措置命令は不利益処分にあたるため、原則に従えばノーアクションレターによる照会の対象となる。また、事故時の応急の措置が不十分と考えられる場合、第15条第2項に従って措置命令が出されることがあり得る。これらも、本来は各省共通でノーアクションレターの適用対象と考えるべきだろう。

なお、文部科学省二種省令の関連するカルタヘナ法第12条は主務省令による拡散防止措置、第13条は主務省令による拡散防止措置が定められていない場合の主務大臣の確認を規定している。第13条に関する違反は、措置命令(第14条)、50万円以下の罰金(第42条)。第12条に関する違反は、措置命令(第14条)。それに従わなかった場合の罰則は、一年以下の懲役若しくは100万円以下の罰金、又はその併科となっている。

文部科学省は第12条の主務省令による拡散防止措置を定めており、これが第14条に基づく措置命令を受けるか否かの判断基準となっていることから、第12条に関係した文部科学省二種省令についても照会手続きも受け付けることになるだろう。大学等で拡散防止措置の決め方に疑義が生じた場合は、この制度に則った照会をすることもできるだろう。

# ま、質問事項をきちんとまとめてさえ置けば、普通に電話やメールで照会しても、親切に回答してくれますけどね。

この他、輸出関連の第27,28,29条についても、輸入国で環境放出を行うことを意図したLMOの輸出に関わる規程なので、上記の表では対応を明示していない省庁もあるが、環境省や文科省についても関連している可能性が高い。

# 関係省庁の連絡会ですりあわせをしないのだろうか?

人気blogランキングへ←このエントリーの情報はお役に立ちましたか?

クリックしていただけると筆者が喜びます!

« ヒトは”超”雑食性 | トップページ | リンク先が不適切ですので修正した方が宜しいかと。 »

コメント

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/139010/43538717

この記事へのトラックバック一覧です: 日本版ノーアクションレター: カルタヘナ法関連:

« ヒトは”超”雑食性 | トップページ | リンク先が不適切ですので修正した方が宜しいかと。 »

twitter

  • Bernard_Domon

Ranking

  • にほんブログ村 科学ブログ 生物学・生物科学へ
    日本ブログ村
無料ブログはココログ