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2008年6月14日 (土)

iPS細胞・人工万能細胞の遺伝子組換え実験の法規制

カルタヘナ法の規制とiPS細胞を使った実験の兼ね合いを論考したblogがあった。

http://plaza.rakuten.co.jp/sphigomonas/diary/200801260001/

トラックバック先のURLが見つからないのでとりあえずリンクしておく。

規制対象かそうでないかは具体的なケースを並べてみないと分からないので。以下に列挙する。

 

規制対象

 
       
  • レンチウイルスベクターの構築から培養細胞へのトランスフェクションまで。
  •    
  • キメラマウスの作成。
  •    
  • マウス成体へのiPS細胞、iPS細胞から分化させた細胞の移植。
  •    
  • ヒトへのiPS細胞、iPS細胞から分化させた細胞の移植。(治療プロセス)
  •  
 

規制対象外

 
       
  • 樹立させたiPS細胞の培養などin vitroでの実験。
  •    
  • iPS細胞、iPS細胞から分化させた細胞の移植されたヒトの日常生活。 (治療後)
  •  

トランスフェクションできるように外被を被せた組換えウイルスや、そのベクター構築のための大腸菌の組換え実験は当然、 カルタヘナ法の規制対象。

一方、遺伝子導入用のウイルスベクターの多くは(全てではない!)は、 ウイルスとして自立的に粒子を増幅する能力が無い様に欠損変異の導入などがしてあるので、 培養細胞に感染させた状態では、法律上は”遺伝子組換えウイルス”ではない。また、培養細胞も法律上の” 生物”ではないので規制対象にはならない(ただし、 HEK293細胞+アデノウイルスベクターのように明らかに遺伝子組換えウイルス粒子を放出する組合せの場合は規制対象になる)。

ただし、厄介なのは、ウイルスベクターの構造によっては複製可能なレトロウイルス(RCR)が生成する場合があるので、 これが残存する場合には規制対象となってしまう(増殖性のウイルスが生成する場合は他の種類のウイルスベクターでも同様)。

iPS細胞の場合、将来は細胞バンクのような形で医療用の細胞株を樹立しておいて、その時点でRCRの発生が無いことが確認できれば、 いずれは、それを使った移植に関してはカルタヘナ法の規制対象から除外できる可能性はある。・・・厚労省の対応如何ですが。

キメラマウス作成や、マウス成体へのiPS細胞・iPS細胞から分化させた細胞の移植は、 レンチウイルスベクターがマウスゲノムから見て異種生物の核酸であるため、 遺伝子組換え生物の作成に当たるので規制対象

・・・と言う具合に、規制対象になるケース、ならないケースがモザイク状になる。原則は規制対象だが、 培養細胞とヒトを規制対象から除外するルールだと理解すると分かりやすいかもしれない。

なお、遺伝子治療として先行事例のあるウイルスベクターについては、ここに11件の第一種使用の事例が登録されている。 個別の事例の「遺伝子組換え生物等の使用等の方法」の欄を見ていただくと分かるのだが、 いずれもウイルスベクターを導入した細胞を患者さんに投与して数日目以降は第一種使用等には含まれない。

そう。ヒトは”カルタヘナ法の規制対象となる生物”ではないので。

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