高オレイン酸ダイズと低リノレイン酸ダイズ
遺伝子組換えダイズのうち、脂肪酸組成を変化させて加工後にトランス脂肪酸を発生させにくくした物がある。
デュポンの高オレイン酸ダイズとモンサントの低リノレイン酸ダイズがそれだ。ダイズの脂肪酸組成におけるオレイン酸、 リノレイン酸の比率は環境変動が大きいものの遺伝的にコントロールすることができる。
デュポンの高オレイン酸ダイズは、遺伝子組換え技術で脂肪酸組成を変化させたもので、食品安全性の確認は平成13年3月に行われている。
なお、食品安全委員会の設立は平成15年なので、当時の審査は厚生労働省の食品衛生調査会バイオテクノロジー特別部会で行なわれた。
一方、モンサントの低リノレイン酸ダイズ(商品名"VISTIVE")は、いくつかのバージョンが開発されており、 現在普及しているものは、遺伝子組換え技術で除草剤耐性を付与しているものの、低リノレイン酸の性質については従来型の育種で達成している。 除草剤耐性については既に評価済みであり、低リノレイン酸の性質については食品安全性の確認は不要という事になる。
なお、モンサントでは次期バージョンでは遺伝子組換え技術でその他の形質を改善した物も準備中。
私は、この2つを混同してしまって、電話であった問い合わせに”VISTIVEについても食品安全委員会で審査中だったと思う” と回答してしまった。カワダさんごめんなさい。二重に間違えました。
「遺伝子組換えダイズであって、健康に良い物を指向して開発された」と言う意味では、 質問に照らしてどちらも間違ってはいないんですが、「健康によい物を指向して遺伝子組み換えされた」というものではありませんでした。 機会があればお詫びして訂正いたします。
# 先ほどアクセスログを見ると、今日の電話の直後に、県庁からこのblogをご覧になってる様でしたが。
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