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2008年1月21日 (月)

クローン家畜「その際には、あわせて表示についても議論を進めるべきだ。」という毎日新聞の社説

社説は新聞記事とは違い、新聞社のオリジナリティーが尊重されるべきであると思うので、引用は最小限にとどめる。本日、 俎上にあげる毎日新聞の社説はこちら。 以下、引用。

 たとえ、さまざまな点で通常の動物と同じでも、新しい技術である以上、消費者の選択権は重視すべきだろう。そのためには、 表示が必要だ。

(省略)

 さらに、食品としての安全性は内閣府の食品安全委員会が評価する必要がある。その際には、 あわせて表示についても議論を進めるべきだ。

この社説で言うところの、”あわせて表示についても議論を進める”主体は誰? 食品安全委員会でしょうか?

食品安全委員会で議論するのは、食品衛生法に関わるリスク評価。つまり、 科学的な観点から、安全かどうかを判断し、その結果を答申するのが仕事。食品表示の法的基盤であるJAS法とは関係ない。 ということで、私はずいぶん大雑把な社説だなー、と思った次第。

食品の表示の問題は、そもそも”リスク”とは無関係だ。 遺伝子組換え作物の場合も、消費者の選択の自由を保障する観点から表示の義務付けられて居る。 食品安全委員会のリスク評価の結果問題ない遺伝子組換え作物のみが流通し、危険性を伴う製品が食品として流通することはない・・・ はずだ。

また、リスク評価の結果安全性に問題ないものでも、 消費者の選択の自由を保障するために表示するという構図は遺伝子組換え作物もクローン家畜も変わらない。 JAS法の枠組みでカバーできるだろう。だが、技術論では雲泥の差がある。個体識別されていない家畜は、クローン家畜(あるいは後代、 以下”等”と言う)であるか無いかを流通段階で識別する方法は無い。個体識別されて、遺伝子で親子関係や家系がたどれる場合には、 クローン家畜等かどうかの見当をつけることはできるだろう(それでも、同定はできない)。

家畜の個体識別が行なわれていないアメリカからクローン家畜等が輸入される事態になると、何が起こるだろうか? 技術的にクローン家畜等を識別する確実な方法が無いとなると、あとは分別流通しか区別の方法は無い。となると、 大方のアメリカ産の輸入牛肉については、遺伝子組換え作物の場合と同様”無分別牛肉”と表示されることになるのだろうか。逆に、 クローン技術を使用していないことが明らかな国産和牛では”クローン技術を使用していません” という任意の不使用表示ができることになるかもしれない。でも、技術的にも区別できないし、 区別するべき合理的な理由も無いものを無理やりコストをかけてまで区別できるようにするのには、どんな意味があるというのだろう?

金さえ出せば、消費者にはどんなわがままも許されると言うのだろうか。・・・ 失礼、不穏当な発言だとは思うが、書いててだんだん腹が立ってきた。

# 私は、高品質な牛肉が”クローン牛”というブランドで普及してくれたら、 かなりうれしい。もっとも、肥育のコストが大半だろうから、たいして安くはならないと思うが。

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