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2012年1月 1日 (日)

謹賀新年

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2011年12月15日 (木)

有機農業と遺伝子組換え食品 ”Tomorrow's Table” についてのメモ

有機農業と遺伝子組換え食品 ”Tomorrow's Table” Pamela C.Ronald 著 Raoul W.Adamchak 著 椎名 隆 (他)訳  丸善 2730円(税込) 2011年06月 発行 ISBN 978-4-621-08400-7  現在の、そして将来の遺伝子組換え作物と有機農業の組み合わせは、やがてやってくる肥料や化石燃料が十分に使えない時代の農業生産を支えることになるだろう、という強い主張に貫かれた本。良書だと思う。  読み終わって暫く経つのだけれど、読んでいたときに気になった点をいくつか指摘しておくことにした。(日本語で読んで、あれれ?と思って原著の方も買ってしまった。) 第1章 p. 12, L. 8 (誤)インディアンライス(マコモ)、(正)インディカ水稲 説明 原文では”traditional Indian rice variety”...

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2011年7月12日 (火)

種苗法か特許法かそれが問題だ –育成者権をどう確保するか-

忙しい方のためのサマリー 合衆国と日本ではWTOのルールに従い、特許法と種苗法の両方で植物の品種の保護が可能。 特許法による保護の対象は品種そのものに限らず、遺伝子+導入技術+表現型+製造物の利用方法の組合せ。 農民の特権は特許権に対抗できない。特許権の設定された種子の自家増殖には権利者の許諾が必要。 特許協力条約(PCT)の方が、UPOV条約よりも国際出願に向いているので、特許の方が便利。  これまで述べてきたような多収品種の育成、言い方を変えれば新品種という高性能の生産資材を作り上げる事業(育種事業)は、規模と労力の点からも個人経営の農家の手に負えるものではなくなっている。その役割は、かつては公的機関が担ってきたし、今日では民間で様々な農作物の品種育成が行われている。植物育種の対象は主要農作物だけでなく、大抵の野菜、花、イグサ、サトウキビ、牧草、ゴマ、ヤーコンなどほとんどあらゆる農作物...

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2011年7月11日 (月)

遺伝子組換え技術を応用したF1の採種 -Intermezzo-

 育成者権の確保に関連した話題は一休み。今日はDuPontの開発した新しいF1品種の採種システムについて。  F1品種の採種効率は種苗会社の収益を向上する上で非常に重要な問題であるばかりではなく、自殖種子の混入を避け製品の品質を維持する上でも重要である。  Seed Production Technologyと呼ばれるこの新技術は、仕組みがちょっと入り組んでいるので、以下のPDFの参考資料を見て欲しい。 http://phx.corporate-ir.net/External.File?item=UGFyZW50SUQ9MTYxMDd8Q2hpbGRJRD0tMXxUeXBlPTM=&t=1  核支配の雄性不稔系統に遺伝子組換え技術で稔性回復遺伝子を導入。  同じ発現カセットに35S-DsRedと、花粉特異的に発現するデンプン粒移行ペプチド融合アミラーゼ発現カセットを持たせる。  ...

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2011年7月 7日 (木)

育成者の権利は保護されるべきか? -大学では教えてくれない育種学-

忙しい方のためのサマリー 新品種できるまでに1/1,000,000の選抜強度は当たり前。 近代的な育種によってトウモロコシの収量は1920年代の200 kg/10aから1.2 t/10aへと6倍になった。ダイズやイネでも20世紀後半の育種で大幅な収量増が可能になった。 近代育種の目指すところ  農業生産資材としての種苗が在来品種だった時代には、現在の先進国においても「種子は農民の物」という主張も妥当だったし、参加型育種(PPB)が行われている途上国においても在来品種やPPBによる品種は農民のものという主張は恐らく妥当だろう。しかし、既に述べたとおり、近代の植物の育種は、農民ではなく公的機関や民間の事業者によって専業的に事業として行われてきた。こうなると、種子というものは買い取った農民のものであるけれど、生産性にかかわる「品種」としての特性は育種事業者の知的財産であるという二重性があらわれて...

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2011年7月 6日 (水)

誰が作物の品種を作ってきたか? -育成者権との関係-

忙しい方のためのサマリー 約1万年の農耕の歴史の中で在来品種を作ってきたのは農民である。 近代の主要農作物の品種の育成は、アメリカや日本では公的な部門が担ってきたが、この30年程の間に民間部門の役割が大きくなってきた。  「え、ムギにも品種があるんですか!」・・・オオムギの育種をしていた頃、そういわれて凹んだことがある。たしかに、品種名を前面に出さないで流通している農作物は沢山ある。オオムギ、コムギ、トマト以外の野菜の多く、豆。そういったものにも大抵は「品種」があって、それを作り上げてきた育成者が居る。   (そういえば、サカタのタネで育成されたキュウリの品種に“さつきみどり”というものがある。育成者が五月みどりさんのファンなのかどうかは定かでない。)   品種改良(育種)の歴史全般を語り出すと収拾が付かなくなるので、興味のある方には「品種改良の世界史・作物編」(悠書館、2010/12/1...

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2011年7月 5日 (火)

植物の「品種」という状態

忙しい方のためサマリー。 農作物の「品種」とは、遺伝学・分類学的な線引きが出来るものではなく、大雑把に言えば外見上の特徴で他のものと区別できる植物の集団を言う。  農作物の「品種」とは何だろうか?「品種」と言う言葉で括られる”もの”には実は科学的な実体は無い。より正確に言えば、遺伝学的には次のような様々な状態を一括りにしている。 -一つの品種がクローンである場合(果樹、イチゴ)、純系である場合(大抵のイネ、ムギ)、準同質遺伝子系統のセットである場合(コシヒカリBL)、自家不和合性のソバのように稔性に関する遺伝子以外がほぼ均一な場合、雑種第一代(F1、トウモロコシや多くの野菜)、遺伝的に必ずしも固定していない集団(多くの作物の在来品種)-  従って、品種とはどのようなものか科学的に輪郭線が引けない以上、法的に(無理矢理)輪郭線を描き出して他のものと区別することになる。日本の種苗法、アメリカの...

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«ソルガム遺伝資源の利益配分を巡る懸念

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